ブリヂストン栃木工場で始まったコロナワクチンの職場接種=21日午前、那須塩原市上中野

新型コロナウイルスのワクチン接種を加速するため、企業などで行う「職場接種」が21日、県内でも始まった。タイヤ製造のブリヂストン栃木工場(那須塩原市)は、工場施設内で実施。路線バスなどを運行する関東自動車(宇都宮市)は、来月に迫った東京五輪の輸送スタッフも接種に臨んだ。両社からは「未来に明るい光が見えてきた」などと歓迎の声が上がった。

 関東自動車は、日光市内の民間医療機関で計200人が1回目の接種を終えた。従業員らは医療スタッフの案内で、受け付けや接種、接種後の経過観察をスムーズにこなした。

 同社は接種対象に、グループ5社の従業員と家族に加え、県バス協会加盟企業の従業員らも含めた。同協会からは、東京五輪で選手らの輸送を担う乗務員も派遣されるためだ。

 同社で貸し切りバスなどに乗務する本多寿清(ほんだとしきよ)さん(52)は「いろいろな方と触れ合うので安心できた」と胸をなでおろした。吉田元(よしだげん)専務(47)は「この1年、感染が出ないように努力したが不安が払拭(ふっしょく)できなかった。8月までに計3千人の接種を終え、交通や観光産業に良い影響を与えたい」と話した。

 那須塩原市上中野のブリヂストン栃木工場は、同工場の健康管理センターで従業員約100人がワクチン接種を受けた。会場は密集を避けられるよう受け付けから出口までを一方通行にし、看護師らが2カ所で接種を担当した。佐藤大輔(さとうだいすけ)製造第2課長(43)は「身近な場所でワクチンを早く打ててほっとしている」と安堵(あんど)した。

 23日からは同市東大和町の那須工場も開始し、8月中旬までに接種を希望した従業員とグループ会社社員計約2千人の接種完了を目指す。北関東生産部門の中西浩文(なかにしひろふみ)総務部長(52)は「初日は大きな問題は無かった。従業員やお客さまの安心安全を守るため、今後は医師の数を増やして迅速な接種につなげたい」と話した。

 県感染症対策課によると、20日現在、県内からは企業や大学計43団体が職場・大学接種を国に申請し、31団体が承認された。