佐野歯科医師会は20日、歯科医師が新型コロナウイルスワクチンの注射を行えるようにするための講習会を佐野市医師会館で開いた。歯科医師約30人が参加し、安全な接種方法などについて学んだ。
接種の担い手不足に対応するための措置。歯科医師は医師法でワクチン注射が認められていなかったが、厚生労働省は研修などを受講すれば集団接種会場での注射が行えるようにした。
市内で講習会が開かれるのは初めて。市は接種態勢の拡充に期待を寄せている。
この日は市医師会の北川英子(きたがわえいこ)感染症対策委員長が、接種を受ける人の緊張を解くための対応や注射の注意点について講演。「針を刺す時、皮膚が硬いと感じることがある。あまり怖がらずに勇気を持ってやってほしい」と呼び掛けた。
実際に使う注射器と腕に装着する皮下注射シミュレーターを使用した実習も行った。参加者たちは四つのグループに分かれ、互いに接種箇所などを確認しながら真剣に取り組んでいた。
歯科医師会の柳川敏夫(やながわとしお)会長は「緊張せずにやればできる。医師としてしっかりと役目を果たしていこうと思う」と話した。
参加者は22日から順次、浅沼町の集団接種会場での接種を担っていく。