思川で釣れたシーバス(富山さん撮影)

 河口から100キロ以上さかのぼった栃木県小山市の思川で、海の魚シーバス(スズキ)が釣れている。環境の変化か、気候変動の影響か。釣り人からは「楽しみが増えた」と歓迎されている。

 栃木市大平町伯仲、会社員富山領治(とみやまりょうじ)さん(47)が小山市乙女の思川でシーバスを釣り上げたのは、昨年6月の早朝。二十数年ぶりにルアー釣りを再開して、最初にヒットしたのがこの魚だった。変わった外見に「新種のブラックバスかと思った」という。

 写真に収めて魚は逃がした。帰宅して調べて、初めてシーバスと分かった。「その場で分かっていれば持ち帰って食べたかも」と富山さんは笑う。

 シーバスは出世魚で体長に合わせて呼び名が変わる。30センチ以下は「セイゴ」、30~60センチを「フッコ」、60センチ以上を「スズキ」と呼ぶ。主に沿岸域に生息し、春から秋にかけては河口などの汽水域にも入るが、内陸まで入り込むことはまれだ。

 富山さんによると、シーバスが思川で釣れだしたのはここ3年ぐらい。野木町の渡良瀬川と思川の合流地点でよく釣れるという。ネット上では80センチ近い大物を釣り上げたとの報告もある。

 思川の淡水魚に詳しい東城南小の青木清治(あおききよはる)校長は、思川のシーバスについて「十数年前までは聞いたこともなかった」と話す。その上で「川をさかのぼるアユを追って居着いたのだろうが、それだけでは説明がつかない。川の水質や水温に変化があったのかも」と話している。