DVDを持つ道山さん(右)と大沢住職

 【佐野】「龍江院(りゅうこういん)の貨狄(かてき)さま」として佐野かるたに登場する国重要文化財「木造エラスムス立像」について解説する子ども向けDVDを、市内の研究者が制作した。10月から上羽田町の龍江院で視聴できるほか、地元の小学校に寄贈する予定。

 立像は日蘭交流のきっかけを作ったとされるウイリアム・アダムスが乗ったオランダ船「リーフデ号」の船尾に取り付けられていた。船は1600年に現在の大分県に漂着。立像は中国で船の創始者といわれる「貨狄様」として龍江院に納められた。現在は東京国立博物館に寄託されている。

 DVDは「エラスムス像研究会」代表の朝日町、道山秀樹(みちやまひでき)さん(69)が制作。龍江院の大沢光法(おおさわみつのり)住職さんら有志が協力した。昨年7月の大人向けDVDに続き2回目の制作で、子どもにも分かりやすい内容とした。

 佐野ブランドキャラクター「さのまる」を使用し、平易な表現を重視。写真やイラストに合わせたナレーションで、16世紀前半に活躍したオランダの人文主義者「エラスムス」や立像にまつわる時代背景、安置された経緯の仮説などを18分間で解説している。本編の他に、参考として使える資料編も収録した。

 道山さんは「立像は日本の歴史に大きく影響を及ぼした貴重な史料。かるたに出てくる貨狄様の正体に興味を持ってほしい」と話している