保守分裂の選挙戦になるとの観測もあった那須烏山市長選は、無所属の現職川俣純子(かわまたじゅんこ)氏(61)が無投票で再選した。

 対立候補が現れなかった要因の一つに、この4年間で川俣氏への支持が一定の広がりを見せたことが挙げられる。県内初の女性市長への市民の期待感は今も保たれているようだ。

 とはいえ「やりたいことの半分もできなかった」と自ら認める通り、1期目は実績づくりに苦しんだ。2019年の台風19号、新型コロナウイルス感染拡大と未曽有の事態への対応に追われ、思い描いた施策に着手しにくい状況もあった。

 2町合併から12年以上を経て、公約とした市役所新庁舎整備の具体化に踏み出したのは大きな一歩。だが、議会対応には苦慮した。その裏に、事前調整やリスク管理が不足した一面はなかっただろうか。2期目で本庁舎の位置を定めたいとするが、議会との合意には綿密な戦略が不可欠だ。

 防災集団移転や霞堤(かすみてい)整備を巡っては、住民から「詳細が見えない」との声が漏れる。

 4年間の経験を踏まえ「対話重視の姿勢で臨む」と強調する川俣氏。2期目は各分野で目に見える結果が求められる正念場となる。