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4世紀の築造以来初めてとなる周溝の発掘調査が始まった上侍塚古墳=25日午前、大田原市湯津上

 県教委は25日、大田原市湯津上の国史跡・上侍塚古墳の発掘に着手した。古墳の規模や築造年代の確定のためで、同古墳の周溝調査は4世紀とされる築造以来初めて。埋蔵文化財センター(下野市)の調査課内山敏行(うちやまとしゆき)副主幹(56)は「土器などの遺物が見つかれば、年代や下侍塚古墳との築造の前後関係などの解明にもつながる」と期待する。

 県教委は、専門家5人で構成する「侍塚古墳調査指導委員会」(座長・菊地芳朗(きくちよしお)福島大教授)の初会合を21日に開き、本年度の調査方針を決定した。上侍塚、下侍塚からなる侍塚古墳のうち、上侍塚の周溝部分の発掘のほか、約330年前に徳川光圀(とくがわみつくに)の命で発掘され出土品を埋め戻したとされる両古墳の墳丘内部を地中レーダー探査で調べる。

 初日は、東側の前方部と後方部に東西20メートル、幅2メートルのトレンチ(試掘溝)をそれぞれ1本設定し、作業員12人がスコップや鋤簾(じょれん)で表土を20~30センチほど掘り下げていた。

 作業に当たった同市蛭畑、団体職員長谷川操(はせがわみさお)さん(58)は「地元で小さい頃から見ていた古墳。最初の“くわ入れ”を任せてもらい感無量。古墳時代や光圀の時代を思いながら楽しんで発掘したい」と話した。

 発掘初日の見学に来た宇都宮市菊水町、会社経営亀和田聡(かめわださとし)さん(62)は「初日の“くわ入れ”を見るのをずっと待っていた。全国の古墳ファンも注目している。謎の多い古墳なので築造年代や大きさを早く知りたい」と期待していた。