県内市町小中学校のオンライン学習実施状況

 学校と家庭などをインターネットで結ぶオンライン学習について、栃木県内で9市町が8月20日~9月末の緊急事態宣言期間中、管内の全小中学校で実施したことが26日までに、下野新聞社の調べで分かった。新型コロナウイルス感染防止対策や、臨時休業などが後押しした形。一方、「学校での対面による学びを優先したい」として実施しなかった市町もあり、方針の違いが浮き彫りとなった。

 オンライン学習は、ウェブ会議システムやクラウドサービスを活用。同時双方向の遠隔学習や教材配信などを通じ、学校と家庭を結ぶ。

 文部科学省は8月末、新型コロナ感染拡大に伴い、非常時でも児童生徒の学びを止めないよう、GIGAスクール構想で配備した学習用端末の持ち帰りや、オンラインの活用に取り組むよう全国に通知した。

 こうした動きを受け、下野新聞社は10月中下旬、県内25市町教育委員会にアンケートを実施。全市町教委が回答した。

 管内全小中学校でオンライン学習に取り組んだ9市町は、期間中に臨時休業した佐野と壬生、休業しなかった栃木、下野、矢板、さくら、那須烏山、上三川、塩谷。

 9月1~12日に臨時休業した佐野市では、端末で健康観察や課題の配布を行い児童生徒の学習機会を確保した。下野市など臨時休業しなかった市町では「感染拡大の情勢を受け、当初の予定より前倒しで取り組んだ」といった声があった。

 学年休業への対応など、管内の一部の学校でオンライン学習を行ったのは11市町だった。

 一方で期間中に「実施なし」と回答したのは那須塩原、芳賀、野木、高根沢、那珂川の5市町。芳賀町は「オンラインは『対面より分かりづらい』という声が多く、子どもの立場に立ってできるだけ分散登校などで対応したい」とした。

 情報教育に詳しい宇都宮大共同教育学部の川島芳昭(かわしまよしあき)教授は「学校教育の基本は対面」とした上で「デジタル格差が市町や学校間で広がらないよう、教員同士で情報交換を活発に行うべきだ」と話している。