政府が新型コロナウイルス感染症の緊急経済対策として実施する18歳以下の子どもへの10万円相当の給付を巡り、栃木県大田原市の津久井富雄(つくいとみお)市長は8日の定例記者会見で、10万円全額を現金給付する方向で調整を進めていることを明らかにした。下野新聞社の同日の取材に対し、鹿沼市と塩谷町も同様の対応を取る方針を示しており、現金給付の方針をとるのは少なくとも3市町に上る。今後、他市町にも波及していきそうだ。

 津久井市長は記者会見で、「低所得者層で子育てしている方は大変な生活をしている。今回、10万円を(使い道が限定されない)現金給付することで、大きな支援になる」と理由を説明した。

 大田原市の1回目の5万円給付の対象は18歳以下の子ども約1万人。このうち児童手当の支給対象者約8千人に24日給付し、高校生や新生児などの対象者約2千人には申請に基づいて来年1月から給付する。2回目は3月定例市議会で予算化し、1回目に給付したデータを基にして年度内に給付する方針。

 鹿沼市は事務作業量の軽減や、年度末に新型コロナウイルスワクチンの3回目接種が想定されることなどを理由に現金給付の方針を固めた。国から現金給付に関する制限が掛からないことを前提とし、今後市議会と協議する。すでに1回目の5万円給付について案内の発送を済ませていることから、10万円の一括給付は行わず、最初の5万円を今月23日から順次給付し、速やかに2回目も行うという。

 取材に対し、佐藤信(さとうしん)市長は「市民からの声もあり、現金給付の方が理にかなっていると判断した」と話した。

 塩谷町の担当者は「町内ではクーポンが使用できる店舗が限られており、現金の方が使い勝手が良いと判断した」と説明。5万円を年内に給付し、残りの5万円は年明けの給付を見込んでいるという。