赤鼻のトナカイを歌いながら手話の動画撮影に臨む子どもたち=11月中旬、宇都宮市昭和2丁目

 子どもたちがラジオで手話を紹介するCRT栃木放送の番組が、リスナーの間で「実験的で面白い」と話題になっている。タイトルは「手話でシュワッチ!」。口頭で手話の手や体の動きを分かりやすく説明する。動画も撮影し、番組のツイッターで公開している。番組を手掛けるフリーランスディレクターの目加田友子(めかだともこ)さん(43)は「手話を通じ思いやりの輪を広げたい」と願っている。

 宇都宮市内のCRT栃木放送のスタジオ。サンタ姿の小学生が「真っ赤なお鼻のトナカイさんは~」と歌いながら手話を披露した。収録に臨んだ同市雀宮中央小3年中田心春(なかだこはる)さん(9)と同ゆいの杜小2年鈴木麗(すずきうらら)さん(7)は「手話ができれば耳が不自由な人と会話ができる。みんなに覚えてもらいたい」と笑顔を見せた。

 番組は、東京パラや2022年に本県で開催される全国障害者スポーツ大会を見据え、5月に始まった。宇都宮市を拠点に活動する手話学習会「ジュニアあすか」の子どもたちが出演し、宇都宮市内の特別支援学校の教員が監修している。

 「赤鼻のトナカイ」の歌詞の手話は「赤は右手人さし指で下唇を左から右になぞる」「トナカイは両手の親指、人さし指、中指の3本を立てて、親指を頭に付ける」などと説明した。

 当初は「視覚情報の手話を音声で伝えられるのか」と不安もあった。しかし「リスナーの想像力をかき立てる効果」が好評を博し、番組には「手話を言葉で伝えるのは大人でも難しいのに、一生懸命な子どもたちの姿に涙が出た」などの声が寄せられているという。

 目加田さんは「ラジオで手話は全国的にも珍しい取り組み。手話を身近に感じるきっかけになればうれしい」と期待している。番組は毎週水曜日の午後3時15分ごろから約5分間放送されている。