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空中に表示された映像を操作できる機器。手をかざすと映像が空中に浮かぶ

断面から見た機器内部のイメージ図

空中に表示された映像を操作できる機器。手をかざすと映像が空中に浮かぶ 断面から見た機器内部のイメージ図

 宇都宮大工学部の山本裕紹(やまもとひろつぐ)教授の研究室と電子部品メーカーのアルプスアルパイン(東京都大田区、栗山年弘(くりやまとしひろ)社長)は16日までに、空中に映像を映し出してタッチパネルのように操作でき、デザイン性も高めた機器「ステルス空中インターフェース」を共同開発した。新型コロナウイルス禍に伴い非接触型の機器のニーズが高まる中、早ければ2023年にも公共施設などのエレベーターなどへの試験導入を目指している。

 新機器は幅25センチ、奥行き20センチ、高さ4センチ。研究開発が他でも進められている映像の空中表示技術と操作技術に加えて、自動車の内装などに使用されている加飾印刷技術も導入し、インテリアなどとの調和を図るデザインとした。同印刷技術はアルプスアルパインの強みで、両者によると、三つの技術を搭載した機器は世界でも珍しいとしている。

 使い方はシンプルで、機器の上面近くに手をかざすと、内部のアンテナが反応し、空中に映像が浮かぶ仕組み。静電気を高感度で感知する技術が使われており、空中の映像に触れて操作する。

 入射した光が同じ方向へ反射する原理(再帰性反射)を利用して、機器内で反射した光源を集めて映像にしているという。

 共同研究で山本教授の研究室は、映像の空中表示の制御に関する理論の構築などを担当。同社は空中操作の設計や開発、機器のデザインなどを担った。

 同社の担当者は「ようやく公開できる段階に来た。市場調査などを行い、試験導入を進めていきたい」と説明。山本教授は「(未来技術を活用して経済発展などを図る社会を指す)Society(ソサエティー)5.0では情報と物理空間の融合が求められる。ハードディスクがなくなるのが未来のディスプレーの姿になる」と話している。