本尊札を手に火の上を駆け抜ける伊東住職

 【宇都宮】田下町の多気山持宝院山麓道場で15日、護摩木などを燃やした薪の上をはだしで歩く「大火渡り祭」が行われた。約900人が訪れ、新型コロナウイルスの早期終息や無病息災を祈願した。

 装束に身を包んだ山伏がほら貝を吹きながら儀式を執り行い、薪で組み立てた炉に点火。参加者は白煙を上げて燃え盛る炎の中に、身体健全などの願いを込めた護摩木を投げ入れた。

 30分ほどで炉が燃え落ちると、大きな本尊札を手にした伊東永人(いとうえいじん)住職(47)が火の残る灰の上を駆け抜け、25人の山伏が続いた。

 その後、檀信徒や一般の参拝客も灰の上を渡った。鹿沼市玉田町、五反田喜美子(ごたんだきみこ)さん(82)は「足よりもおでこの方が熱さを感じた。また来年も渡れるように、しっかり生きていきます」と晴れ晴れした表情で語った。

 大火渡り祭は2008年に始まり、伊東住職が修行した東京・高尾山薬王院から運んできた火を使用している。