完成した校歌のCDを鈴木校長(右)に手渡す八津さん(左)と矢口さん(中央)

  栃木県栃木市の藤岡第一中と藤岡第二中が統合し4月に開校した藤岡中の校歌を、いずれも藤岡第一中出身の脚本家八津弘幸(やつひろゆき)さん(50)とサックス奏者矢口博康(やぐちひろやす)さん(64)が手がけた。2人のこだわりが詰まった、生徒たちが親しみやすい等身大の歌詞とメロディーになっている。新型コロナウイルス感染症の影響で生徒たちはまだ歌う機会がないが、CDを聞いて覚えるなどして10月の学校祭での初披露を目指している。

 人気ドラマ「半沢直樹」や「おちょやん」などの脚本を手がけた八津さんが作詞を、サザンオールスターズのアルバム制作にも参加したことがある矢口さんが作曲を担当。市教委や地域住民で構成する藤岡第一中と藤岡第二中の「統合準備会」で地元の推薦を受け、市教委が2人に校歌の制作を依頼した。

 約2年をかけて完成した校歌は「藤色の物語(ストーリー)」。校歌には珍しくタイトルがあり、川や山などの地元の自然を表す表現が少ない。

 そこには、身近な学校生活の描写など「生徒目線の歌にして、自分のことだと思って歌ってほしい」という八津さんの思いが込められた。また「大人になっても口ずさんでもらいたい」という思いから、「遠く離れても忘れはしないよ 日向の教室 あなたの言葉」など3番は卒業後を想定した歌詞にした。そんなイメージに合わせ、矢口さんが爽やかで落ち着いたメロディーに仕上げた。

 鈴木龍一(すずきりゅういち)校長(58)は「卒業する時、この校歌で自分たちの学校生活を振り返ってほしい」と新たな校歌の誕生を喜んだ。