日差しが強さを増してくる季節。かつては、子どもと日焼けの組み合わせは夏の風物詩だったが、獨協医大医学部皮膚科学講座主任教授の井川健(いがわけん)医師(51)は「過剰に紫外線を浴びるのはできるだけ避けた方がいい」と注意を促す。どのように対策すればいいのか聞いた。

井川健医師

 日焼けは日光の紫外線で起こる。日本小児皮膚科学会はホームページ(HP)で、紫外線を浴び過ぎると(1)しわやしみなどの皮膚老化を早める(2)将来、皮膚がんを起こしやすくなる(3)目の病気(白内障など)を起こしやすくなる-と指摘。井川医師も「軽いトラブルからがんまで、暴露の蓄積によってリスクが上がる。小さなうちから積極的に対策した方がいい」と話す。

 そもそも、ビタミンD(骨を作るのに必要な栄養素)を作るためには、手の甲が1日15分程度日光に当たればよいとされ、「日常生活で十分達成できる」(井川医師)。

 日焼け対策の注意点については、紫外線が最も強くなる午前10時~午後2時に屋外で長時間活動することは、できるだけ避ける。日陰で遊ばせるようにし、日なたではひさしなどの下を選ぶようにする。つばの広い帽子をかぶせ、服は肌の露出が少ないものを着せるといいという。

 日焼け止めは、ベビー用や子ども用で低刺激性を選びつつ、「低刺激性だとしても刺激を感じる人はいる。使い始めに、かゆみや赤みが出ないか確認を」と井川医師。塗り方や塗る量は、「それぞれの日焼け止めの用法に沿って使うことが大切だ」。

 

 また、同学会と日本臨床皮膚科医会の統一見解(2015年9月)では、子どもが使うのに適した日焼け止めについて「『SPF15以上』『PA++~+++』が目安。プールでは『耐水性』または『ウォータープルーフ』表示があるもの」などと紹介している。

 では実際、子どもたちが長い時間を過ごす保育園や小学校で、どのような対策が取られているのか。宇都宮市保育課・学校健康課によると、市内の公立園・校で一律の決まり事はなく、各現場で対応している。

 具体的には、熱中症対策も兼ね帽子着用のほか、保育園では日陰で遊ばせるようにしたり、小学校では気温、湿度によっては体育の授業の運動量を減らす、または中止したりしている。日焼け止めの使用やプールでのラッシュガード(シャツ型の水着)着用については各園児、児童の状況に応じて対応しているという。