雨の中で街を行き交う有権者に支持を訴える候補者=3日午後、宇都宮市内

 参院選期間中最後の日曜日となった3日、栃木県内各地で候補者による街頭演説や遊説が行われた。熱を帯びる候補者の弁舌とは対照的に、有権者からは「盛り上がりに欠ける」「選挙期間の実感がない」といった冷ややかな声も上がった。政策への期待や諦めなどさまざまな思いを胸に、10日の投票日を見据える。

 3日午後、宇都宮市中心部のオリオン通りは一時激しい雨に見舞われ、遊説する候補者を横目に、足早に通り過ぎる有権者の姿があった。耳を傾けていた同市、自営業篠原利男(しのはらとしお)さん(70)は「選挙区が広くて候補者一人一人の顔が見えないから余計盛り上がらないのでは」と嘆いた。

 報道で知るウクライナ情勢に心を痛め、安全保障政策に注目する。自衛隊の明記など憲法改正に消極的だったが、考えが変わりつつある。「少しの改正はやむを得ないか」。そんな思いもよぎる。

 佐野市でも3日午後は激しい雨に見舞われ、商業施設やスーパーでの街頭演説は盛り上がりを欠いた。

 栃木市岩舟町静、主婦澤田裕梨(さわだゆり)さん(35)は、2歳の子どもがおり、11月にも出産を予定している。「子育て世代に目を向けてほしい」と育児支援の政策に注目する一方で、「候補者がどんな人か分からない。都合が悪ければ投票に行かないかも」と、演説に足を止めず店内に向かった。

 佐野市内の道の駅を訪れていた日光市木和田島、自営業福田和也(ふくだかずや)さん(50)は投票に行くつもりだ。ただ、選挙の関心が高まらない理由として「結果がほぼ決まっているのでは」との思いも拭えない。

 那須塩原市内のスーパーに訪れていた同市東原、パート従業員本沢利恵(ほんざわりえ)さん(50)は「投票には必ず行く」と力を込める。家計を締め付ける物価高に頭を痛める。「給料が上がれば解決するはずだ」とし「日本の経済を立て直してもらいたい」という願いを込めて一票を投じる。