知っておきたい特徴的な皮膚症状

浜崎洋一郎准教授

知っておきたい特徴的な皮膚症状 浜崎洋一郎准教授

 全身に炎症が起きる難病の膠原(こうげん)病。症状の一つに皮膚症状があるため、獨協医大皮膚科の浜崎洋一郎(はまさきよういちろう)准教授は「膠原病の発見のきっかけとなることがよくある」と話す。特徴的な皮膚症状を知っておきたい。11月12日は皮膚の日。

 膠原病は結合組織に異常が起きる自己免疫疾患の総称で、発熱や全身のだるさ、関節炎などの症状が出る。浜崎准教授によると、皮膚症状には膠原病の多くの疾患に共通する症状と、それぞれの疾患特有の症状がある。

 共通する症状としては、レイノー症状、光線過敏症、脱毛症、網状皮斑(ひはん)などがある。

 レイノー症状は寒冷刺激で手の親指を除く手足の指が蒼白(そうはく)、紫、赤と数分で変わり、しびれやうずきを伴うこともある。手指などの皮膚が硬くなる膠原病「強皮症」の9割に見られる。

 光線過敏症は紫外線(UV)により赤みやかゆみなどが出る。脱毛症は、前頭部の毛髪が細くなる「ループスヘア」がよく知られている。発熱や全身の倦怠(けんたい)感、腎炎などが起こる「全身性エリテマトーデス(SLE)」では4割に出現する。

 皮膚に赤や紫の網目模様が出る網状皮斑は、下肢に好発する。かゆみはないが、SLEでは背中など広範囲に出ることがある。

 特有の皮膚症状をきっかけに受診することが多い疾患は、「SLE」「皮膚筋炎」「全身性強皮症」「シェーグレン症候群」「ベーチェット病」など。

 SLEは女性に多く、鼻を中心に両頬にチョウが羽を広げたような赤い発疹が出る蝶形(ちょうけい)紅斑が初期に現れる特徴的な皮膚症状の一つ。UVが当たりやすい顔や手の甲などに傷痕のような紅斑ができる円板状疹も代表的な皮疹だ。頭部にできると脱毛し、耳介では変形が見られる。口腔(こうくう)内潰瘍、しもやけのような手足の発疹もある。

 皮膚炎と筋炎が起きる皮膚筋炎は、子どもと50代に多く発症する。特徴的な皮膚症状は上まぶたが赤紫色に腫れるヘリオトロープ疹で、両まぶたに現れることが多い。手指の関節背面に紅斑や丘疹ができるゴットロン徴候(ちょうこう)は、子どもの患者にもよく見られる。

 全身の皮膚硬化と内臓病変を伴う全身性強皮症は30~50代の女性に好発する。多い皮膚症状は、手指の皮膚硬化で、進行すると日常生活に支障が出る。爪の甘皮部分にできる点状の出血は7~8割、指先に虫食い状の傷痕ができる指尖瘢痕(しせんはんこん)は約半数に見られるという。

 口や目などの乾燥や関節痛などが現れるシェーグレン症候群では、患者の4割に皮膚病変が起きる。特徴的なのが、顔に輪のような紅斑ができる環状紅斑。かゆみはないが、縁がわずかに隆起する。下肢を中心に紫斑が見られたり、薬疹を起こしやすかったりする。

 浜崎准教授は「膠原病は内臓の障害が起きることも多いため、早期発見、早期治療が重要。気になる皮膚症状があれば皮膚科を受診してほしい」と話している。