しもつけ21フォーラム(下野新聞社主催)の11月例会が26日、宇都宮市内で開かれ、三菱総合研究所の小宮山宏(こみやまひろし)理事長が「5つの産業イニシアティブで日本を『プラチナ社会』へ」と題して講演した。自身が会長を務める「プラチナ構想ネットワーク」の取り組みを紹介し、本県での活動展開に協力を呼びかけた。
同ネットワークは2010年8月に設立。全国225の自治体を中心に、企業や個人などが参加している。「地球が持続して、人も幸せになれる社会」(小宮山氏)と定義する「プラチナ社会」に向け、自治体や企業の取り組みの顕彰事業などを展開している。
小宮山氏は「森林」「再生可能エネルギー」「健康」「人財」「観光」の五つを重点産業に位置付け、木造建築の普及によるカーボンニュートラルへの貢献や、営農型太陽光発電(ソーラーシェアリング)のポテンシャルを解説した。
資源の循環利用や、住民が出資して身近な事業を支える仕組みづくり、子どもからシニアまで意欲的に学び成長できる社会への思いを語り、「同じ目標を持つ人たちのコンセンサスをつくりたい。栃木の皆さまにもぜひ協力いただきたい」と賛同を呼びかけた。
小宮山氏は宇都宮市出身。1972年に東京大大学院工学系研究科博士課程修了。同大工学部長や副学長を経て、2005年4月から09年3月まで第28代総長を務めた。

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