しもつけ21フォーラム(下野新聞社主催)の3月例会が27日、宇都宮市内で開かれた。立教大総長の西原廉太(にしはられんた)氏(63)が「現代社会における『リベラルアーツ』の本来的意味と意義」と題して講演。同大の理念の基軸であり、専門性を高めつつ幅広い視野を持つ教養人の育成を目指すリベラルアーツは、不確実な時代を生き抜くために不可欠な素養だと述べ、学びの重要性を説いた。
西原氏は現代を新型コロナウイルス禍や災害が続く「災間(さいかん)」と定義。「困難に直面しても意味を見いだし、再び立ち上がる力を育むことが、大学教育の本来的役割だ」と指摘した。
常識や権威を疑うことをいとわない「危険な場」としての大学の意義を強調。リベラルアーツの神髄は、自らの弱さを自覚し変化を恐れない人格形成にあるとした。
また、コペルニクスやダーウィンといった科学者も、数学などを駆使して宇宙や自然の法則を解き明かしたリベラルアーツの実践者であったと言及。「多様な学問で世界を読み解き、変えていく力を体得できる。これこそが災間の時代に求められる真価だ」と結んだ。
西原氏は京都府出身。同大大学院博士前期課程修了。2007年に同大文学部教授となり、副総長などを歴任。博士(神学)。21年4月から現職。30日に始まるNHK連続テレビ小説「風、薫る」ではキリスト教考証を担当。

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