遺構は語る

戦後80年。戦争体験者の多くが鬼籍に入り、戦禍の記憶は薄れつつあるが、人知れず立つ碑やひっそりと残る跡が、あの大戦を後世につないでいる。県内各地の痕跡を随時紹介する。
 
竹藪で覆われた掩体壕
=23日午後、大田原市南金丸、磯真奈美撮影

 

「翼」を覆う頑強な防壁

ゴルフ場に残る「格納庫」

 

 大田原市南金丸のゴルフ場「那須野ケ原カントリークラブ」の一角に、かまぼこ形の構造物がひっそりと立つ。コースとは離れた場所で竹やぶに覆われ、人目につきにくい。

 

 「掩体壕(えんたいごう)」。太平洋戦争末期の1945(昭和20)年ごろに造成された戦闘機の格納庫だ。