かつて仲見世があったバンバ通りで、往年の様子を振り返る金子さん(左)と大野さん=1月30日午後、宇都宮市曲師町

軍人のいた日 宇都宮・14師団 ②繁栄

増えた人口、華やぐ軍都

 

 市民らに親しまれている宇都宮二荒山神社。県都の繁華街を見渡すように鎮座する、その社に続く参道は戦後80年となる今、ビルとビルの間にある。

 

 「華やかでした。日曜になると、軍人さんが繁華街に押し寄せた。映画館は7、8軒あった」

 

 生家が参道前で洋菓子店を営んでいた大野幹夫(おおのみきお)さん(93)=宇都宮市鶴田町=は、そう戦前の記憶をたどる。宇都宮は既に陸軍第14師団の拠点となっていた。

 

かつて仲見世があったバンバ通りを背に語り合う大野さん(左)と金子さん=1月30日午後、宇都宮市馬場通り1丁目
かつて仲見世があったバンバ通りを背に語り合う大野さん(左)と金子さん=1月30日午後、宇都宮市馬場通り1丁目