連隊旗の切れ端。中央の小箱には奉焼した際の残灰が入っている。右は連隊旗のレプリカ=1月下旬、宇都宮市茂原1丁目

軍人のいた日 宇都宮・14師団 ⑤兵士(中)

隠し持ち帰った連隊旗

 

 細長い布の切れ端が13本並ぶ。宇都宮市茂原1丁目の陸上自衛隊宇都宮駐屯地にある防衛資料館。軍服などとともに展示されている切れ端は、かつて宇都宮に拠点を置いた陸軍第14師団の第59連隊の旗の一部だ。

 

 一つは、旧黒羽町出身(現大田原市)の人見栄(ひとみさかえ)さん(享年91)が保管していた物。太平洋戦争の激戦地の一つパラオ諸島で終戦を迎えた際、持ち帰った。