遺構は語る

戦後80年。戦争体験者の多くが鬼籍に入り、戦禍の記憶は薄れつつあるが、人知れず立つ碑やひっそりと残る跡が、あの大戦を後世につないでいる。県内各地の痕跡を随時紹介する。
 

 

惨劇 ホームから「目撃」

駅空襲の日も時を刻む

 

 1945年7月28日。米軍の機銃掃射を受けた列車が旧国鉄(現JR)小金井駅のホームに入り、柱時計の前で止まった。壁にかけられていた時計は「小金井空襲」の惨禍を目の当たりにした。