
1988年、栃木市生まれ。埼玉県の動物専門学校卒業。2009年なかがわ水遊園の解説員として入社。
県内唯一の水族館「なかがわ水遊園」は開園から13年を迎えました。「見る」「触れる」「体験する」館内には、水遊園を楽しく過ごせる工夫がたくさんあります。解説員から生き物についていろいろ教えてもらうのもその一つ。今回は解説員として今年で6年目の篠原妃佳里さん(26)に水遊園での楽しみ方を聞きました。
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●解説員は主にどんな仕事ですか?
水遊園に来ていただいて、最初にお出迎えするのが私たち解説員です。チケットの販売や案内を行う中で、メーン業務は生き物の触り方を解説する「タッチングコーナー」、水族館の裏側を案内する「バックヤードツアー」、魚の生態を解説する「スポットガイド」などがあります。水遊園での時間を快適に楽しく過ごしてもらえるよう、お客さまの様子を見ながら、こちらから声をかけることもあります。お客さまとのコミュニケーションも大切なお仕事です。

●水遊園を何倍も楽しめる解説員との交流の仕方はありますか?
普段から、どんなことでも気軽に声をかけてくれたらうれしいです。「目はどこにあるの?」「どんな餌を食べるの?」など質問や疑問、何気ない会話も楽しみにしています。「タッチングコーナー」で魚に触れながら会話が広がることもあります。また、イベントに参加するのも一つです。解説員と一緒に体験する中で、会話が生まれ、自然と打ち解けてくれる方も多いです。

来年1月18日まで楽しめる室内イルミネーション「ライトアクアリオ」
●2日からクリスマスイベントが始まりましたね。
赤と緑のカラーで彩った装飾品が飾られ、水族館全体が一気にクリスマスの雰囲気です。室内イルミネーション「ライトアクアリオ」では、700個のグラスで作られたタワーの中で幻想的に動く生き物も見ることができます。
大人気の「サンタの水中散歩」はトンネル水槽にやってきたサンタさんと会話や写真撮影のほか、水中サンタからクリスマスカードが届くサプライズイベントなどがあります(要予約)。また、世界最小の生き物に出合える「小さな生きもの展」も開催中です(1月18日まで)。
●篠原さん自身を水遊園にいる生き物に例えると?
暖かい海に住む、グレートバリアリーフをイメージしたゾーンにいる「アカウミガメ」かな(笑)。茨城県の大洗水族館から借りてきているウミガメで、とても人懐っこく、水槽の近くまで寄ってきてくれる、愛らしくて人気の生き物です。映画「ファインディング ニモ」に出てくるようなカラフルな魚がたくさん泳ぐ水槽の中は、見ているだけでワクワクします。また、運良く見られるのが、生き物の産卵の様子です。ぜひ、目線を落として足元のほうも注意深く観察してみてください。
●解説員として6年目。今までの苦労話、今後の目標を教えてください。
振り返ってみると、やはり、最初の1年目が大変でした。生き物の解説に加え、お客さまの前で笑顔を絶やさずガイドを行うこと。「表情を柔らかく…」。当時は緊張が大きく、なかなか上手く出来ませんでした。知識の勉強とガイドの練習の日々。苦労もありましたけど、「まずは自分が楽しんで仕事をやること」を意識することで少しずつ気持ちも楽しく、笑顔で出来るようになりました。今でも本を片手に飼育員から教えてもらう生き物の知識や、全国の水族館の解説員との交流で刺激を受けることで、もっと学ぶべきことがたくさんあると感じています。今後もお客さまからの笑顔と「ありがとう」を励みに「なかがわ水遊園の解説員」として頑張りたいと思います。

【なかがわ水遊園】
大田原市佐良土2686TEL 0287・98・3055
http://tnap.jp
冬の企画展「小さな生きもの展」
・開催日 1/18(日)まで
・開催時間 開館時間中
・開催場所 ギャラリー
・料金 無料(入館券をお持ちの方)