9月に入りましたが、まだまだ暑い日が続いています。暑さを避けて、涼しい朝のうちに学習する朝活や、早い時間からの朝ラーメン(朝ラー)といった、早朝からの活動が目立っています。そこで今回は、朝早くから開店している飲食店を紹介しました。

※モーニングサービスは午前9時半(ОS)まで

東京でフランス料理店や創作和食の店などのシェフをしていた大竹一人さん(47)が、故郷宇都宮でカフェを始めて3年。物を作るのが好きという共通の趣味を持つ妻の朋子さんの名前と、手工芸を意味するクラフトを使って「トモクラフト」と名付けました。028は、言わずと知れた宇都宮の市外局番。宇都宮愛を感じます。

一軒家を全て自らリノベーションした店内は、温かみのある落ち着ける場所。午前6時半からオープンしています。
朝食メニューは、トースト、卵料理、サラダ、ヨーグルト、フルーツが楽しめる「洋風朝食」と、焼き魚、卵焼き、納豆、古代米ご飯、みそ汁、などが楽しめる「和風朝食」の2種類(各660円・ドリンクバー付き)。
ランチメニューの六曜カレーやサイホンで入れるこだわりのコーヒー、朋子さん手作りのアレルギー対応クッキーやスイーツも人気です。




緑と風が心地よいテラス。シックな雰囲気の店内は大人がくつろげる空間。こぶし台ニュータウンの一角にモーニング専門のカフェを6年前にオープンしました。
「まさかコーヒーの店を始めるとは思ってなかったよね」と話す店主の須永喜博さん。妻で陶人形作家の須永みい紗(みいしゃ)さんが益子陶器市に出店。そこでお客さんにコーヒーを出していたところ、少しずつファンが増え、開店を切望する声も後押し。「あったらいいね」と思ったモーニングカフェをスタートするため、1年かけて自宅をDIYしました。

お薦めは「小倉トーストモーニング珈琲set」(680円)。グアテマラ・ウエウエテナンゴ産のコーヒー豆を使用。トーストには北海道十勝産小豆にこだわるサザエ食品の粒あんがたっぷり。また、みい紗さんが毎朝焼く季節の果物を使ったマフィンも人気です。
那須烏山市小倉1086の12 ☎0287・88・0274 ㊡水・木曜、第1月~木曜、 臨時休業あり Ⓟ6台
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(※祝日を除く月曜は午前11時~午後2時)


オープン以来多くのファンに愛される塩ラーメン。店主の小池義之さん(48)が3年ほど前から朝の営業をスタートし、夜勤明けの人などが次々と来店しています。
きっかけになったのは、5年前の製麺作業中の事故。ミキサーに左腕を巻き込まれ、ドクターヘリで大学病院へ運ばれて緊急手術をしました。リハビリを続け7カ月後に昼のみの営業で店を再開。慣れてきた時に考えたのが、福島にもある「朝ラーメン」でした。

お薦めは「純塩らぁ麺」(普通盛り820円)。2種類の塩を使用。まろやかな塩のうま味、香味油と魚粉の香ばしさが広がります。藻塩で味付けした肩ロースの焼き豚も格別。スープと麺、具のうまさが一つになった渾身(こんしん)の一杯です。
芳賀町西水沼2211の3 ☎028・678・1888 ㊡火曜(祝日の場合は営業) Ⓟ15台
そばが無くなり次第終了

市民の憩いの場所として親しまれる織姫公園のレストラン棟に店主の伊藤晃章さん(63)と千都子さん(54)夫妻が2007年に開いた店。
5年前に晃章さんの提案で、午前8時から営業する朝カフェを始めました。現在は土・日曜限定でオープン。知る人ぞ知る朝カフェタイムは常連客が中心で、朝のぜいたくなひとときを楽しんでいます。

オープンテラスがあり、開放感あふれる店内からの見晴らしも抜群です。空気の澄んだ秋冬には、新宿の高層ビル群やスカイツリーが見えることも。関東平野を一望しながら、手打ちそばと手焙煎(ばいせん)したコーヒーを堪能することができます。
お薦めは「せいろそばとコーヒー」(1000円)、「十割そばとコーヒー」(1200円)。
足利市巴町3890の17 織姫公園ホワイトパレス1F ☎0284・21・5201
㊡月・金曜 Ⓟ公園駐車場利用可

佐野駅前で親の代から食堂を営んで69年になります。2代目店主の大木勉さん(82)が妻の文江さん(81)と夫婦2人で店を切り盛りしています。

「50、60年前は近所にパチンコ店があったので、両親と従業員合わせて10人ほどで3交代。朝から晩まで店を開け、寝る暇もないほど忙しかったけどいい時代だった」と勉さん。現在は閉店時間を早めて営業を続けています。
長年愛され続ける看板メニューの「ラーメン」(550円)は、豚骨、鶏ガラベースのスープに昆布や野菜を合わせたあっさり味。

駅周辺の再開発で街並みの景色は一変。常連客の高齢化も進む一方ですが、インターネットの情報を見て県外からツーリングや観光で訪れる客が増え、週末の店内は朝からにぎやかです。
佐野市若松町186
☎0283・22・0582
㊡金曜 Ⓟなし

1964(昭和39)年、旧庄屋の家屋を福島県・白河から南ヶ丘牧場の敷地内にそのまま移築。木の温もりが漂う雰囲気の広々とした店内でゆっくりと食事ができる店です。

日本でも数少ない乳牛ガーンジィのおいしさが楽しめるのが「ガーンジィ朝食セット」(900円、午前9時半まで)。甘みとコクのあるここでしか味わえない牛乳をまずは一杯。牧場名物、ライ麦のロシア黒パンと柔らかいミルクパンは、どちらも牧場内のパン工房で作られた自家製パン。手作りルバーブドレッシングを使用したサラダ、目玉焼きとコーンポタージュ、コーヒーが付いた体に優しい朝食がいただけます。

自社の牛肉を使用した自慢の「デミグラスハンバーグ」も人気メニュー。ここから始める秋の那須旅もお勧めです。
那須町湯本579
☎0287・76・2150 ㊡なし Ⓟ400台

古峯神社参道の一番奥、1787(天明5)年創業以来、神社と共に先祖代々歩んできた店。人気の自家製「天狗(てんぐ)まんじゅう」、魔よけの天狗面などの土産物売り場と広い座敷の食事処があります。

朝早い参詣客のために、午前7時から店を開けて石原恒子さん(77)、すみゑさん(73)姉妹が笑顔で迎えてくれます。お茶と味の染みた煮込みコンニャクをサービスしてくれるうれしい心遣いも。
朝はそばやうどんなどの麺類のみの提供。天丼やカレーライスなどは昼から。鹿沼名物のニラそば(700円)や、紅葉時期から食べられる野菜たっぷりのけんちんそば・うどん(850円)などが人気です。
古峯神社の〝朝の御祈祷(きとう)〟に参列しそばを食べて始まる一日を過ごしてみるのはいかがですか。


鹿沼市草久5068 ☎0289・74・2721 ㊡なし Ⓟ普通車40台、大型車8台