
コロナ禍で多くのイベントが中止になりました。その中には長く続けてきた定期演奏会や毎年恒例の発表会など、そのステージや展示会を目標に一年間頑張ってきた〝晴れ舞台〟も多かったでしょう。ようやくコロナが落ち着き、日常生活の制限も緩和されつつあります。そして、2年近くの我慢と苦労の末、活動が再開されたグループや団体も多いはず。そんな活動再開で張り切る人たちを紹介します。
イベント予定が続々…
お待たせしました
輝く笑顔に喜びを
みんなの2021
宇都宮で作品展示会
3〜5日

鹿沼で書の三人展
8〜12日

宇都宮でコンサート
12日

準備万端で
待機中

ポップス尺八クラブ小山
2年ぶり みんなで練習

昭和や平成の名曲を奏でる心に響く尺八の音色。全国唯一のポップス尺八クラブは、2012年に結成。指導は、埼玉県在住、ポップス尺八奏者の昌平さん(72)。26年前にポップス尺八を作った生みの親です。
コロナ禍以前は、栃木市静和地区公民館で毎月3回のレッスンに励んできました。約2年ぶりという今月10日のレッスンでは、久しぶりの再会にうれしそうな表情を見せるメンバーたち。昌平さんの指導の下、演奏にも力が入ります。
レパートリーは約200曲。ほとんどが尺八の経験者というメンバーは、70代をメインに県内外の男女11人。「後期高齢者だけど、私たちは幸せを喜ぶと書いて〝幸喜高齢者〟」と笑います。「皆さんが喜んで、感動してくれたらうれしい」と境野一会長(72)。昌平さんは「歌詞が分からなくても、メロディーが分かるので楽しいですよ」と魅力を話します。
演奏会をはじめ道の駅、観音山梅まつり、老人介護施設などでボランティアの演奏活動をしており、依頼も受け付けています。
(問)境野さん☎0285・37・1476。
日光 着物リメイク「妹結」
原点に返り、再スタート

約50年にわたりオーダーメードの服を作り、15年ほど前から思い出の着物をリメークした洋服などを制作している「妹結(もゆい)」の斎藤千昭さん(74)。斎藤さんを中心に10年来続けてきた展示即売会を、12月3~5日午前11時~午後5時(5日は午後4時まで)宇都宮市下荒針町のLaLa Cafe(ララカフェ)で開きます。
2年ぶりの開催を契機に「チーム千(せん)」と名前を決め初期メンバーで活動を再スタートさせます。
斎藤さんの作品のテーマは「大人が着られるシャツ、ブラウス」。シニア世代にお薦めのサイズ感、丈、柄などを用意しています。「ようやく展示会ができる喜びと楽しみでいっぱい。試着したり、雑貨など手に取ってみてください。お客さんとの出会いが楽しみです」と斎藤さんは話します。
展示即売会には、斎藤さんの妹で着物リメークの林弥生さん(72)、押し花アート 夢工房の和田富枝さん(69)、手作り雑貨ごろすけの飯野悦子さん(58)、一閑張りの戸山芳子さん(73)も出品しています。
(問)妹結☎0288・26・2075。
書・乳の友
作り続けた作品、一堂に

10年間の活動を終えた「僕らの書展」のメンバー、佐藤達也さん(31)、内野直弥さん(28)、小久保充基さん(24)の3人が新たに結成。12月8~12日、鹿沼市文化活動交流館で3人展「書・乳の友」、小久保さんの初個展「第1回小久保充基書展」を同時開催。全体で約70点の作品が一堂に会します。
コロナ禍で発表の場を失ったものの、作品を作り続け、「日常の書を見てもらおう」と展示に向けて錬成合宿を行います。「墨は生き物。手磨(す)りした墨は変化し、見え方が変わる。そこが面白い」と佐藤さん。
佐藤さんは10時間以上かけて墨を磨り、中国の古い墨を使うなど墨色を吟味。「古代の文字の中に『意味』を感じてもらえたら」と話します。
「書をきっかけにものづくりが好きになった」という内野さんは煤(すす)から墨を手作り。10年以上続けてきたという版画も展示します。
佐藤さんの教え子で、現在はお寺の浄書として勤める小久保さんは文字の造形に着目した前衛的な書が見どころです。
(問)佐藤さん☎090・5544・3060。
宇都宮 スウィンギングハード・オーケストラ
節目、誰もが楽しめる曲

宇都宮市を本拠とする老舗の社会人ジャズビッグバンド「スウィンギングハード・オーケストラ」が、12月12日午後2時、宇都宮市文化会館で50回の節目となるコンサートを開催します。昨年はコロナ禍のため中止となり2年ぶり。
同バンドは1968年に結成、今年で53年目を迎えます。現在のメンバーは裏方も含め24人ほどで、コロナ禍前は年平均25~30回の公演を行うなど精力的な活動を続けてきました。
今回のコンサートでは、共に1901年生まれで、ことし生誕120年を迎えるジャズの王様ルイ・アームストロングとウォルト・ディズニーの曲を中心に選曲。「2人の生誕120周年と定期コンサート50回目の節目がうまくマッチした」と、笑顔を見せるバンドマスターの吉原郷之典さん(79)。
「友人に誘われて、ジャズに興味が無くても足を運んでくれる人も多い。だからいつも、そういった人たちにも来年もまたコンサートに来てもらおう、という気持ちで誰でも楽しめる曲を演奏している」
(問)理容室スズキ☎028・622・3931。