今年の7月23日と8月4日は「土用の丑(うし)の日」。ウナギを食べる習慣は、江戸時代に広まったといわれています。ウナギには良質のたんぱく質やカルシウム、疲労回復効果があるビタミン類などが豊富で、夏バテしがちな今の時季にぴったり。今回は土用の丑の日を前に、ウナギ料理を提供する県内こだわりの9店を紹介します。

目次

  1. 懐石 天ぷら 治兵衛 宇都宮
  2. 中村 宇都宮
  3. 割烹たかしま 宇都宮
  4. とり茂 宇都宮
  5. 割烹 大山 宇都宮
  6. 炭火焼うなぎ・割烹 魚登久 日光
  7. みとや寿司 日光
  8. 和食処 天幸 日光
  9. うな源 本店 真岡

懐石 天ぷら 治兵衛 宇都宮

ぜいを尽くした鰻懐石

多彩な味が楽しめる「鰻おつまみ弁当」
 

モダンな雰囲気が漂う日本料理店。月替わりの懐石など、旬の味わいにこだわった料理を提供しています。

一押しは、ふっくらとした国産ウナギのかば焼きと鰻(うなぎ)懐石の両方を堪能することができる「鰻おつまみ弁当」(5800円)。

木のぬくもりが心地よいカウンター席

ウナギは静岡、宮崎県産を使用。白焼きは付属の自家製土佐しょうゆとわさびで味わうのがお薦め。山梨県産のトウモロコシ「甘々(かんかん)娘」とも絶妙な組み合わせです。香り豊かな宮柚子ポン酢とあえたうざくはさっぱりとした味わい。う巻きは宇都宮産「黄味(きみ)恋したまご」を甘めのだしで焼き上げています。

販売は8月末まで。2日前までに要予約。

落ち着いた雰囲気のエントランス

宇都宮市本町4の11ホテル・ザ・セントレ宇都宮3F 
☎028・625・1212
午前11時~午後2時半(OS)
午後5時半~同9時半(OS)
無休 Ⓟあり

中村 宇都宮

その日のウナギを味わう

丁寧な職人の技を堪能できる「鰻重」

創業1905(明治38)年のウナギの名店。当日分のみを静岡から取り寄せ、豊かな井戸水でしめています。毎朝、その日の分をさばくので、さばきたてのウナギ本来のおいしさに出合えます。

ウナギの調理法は、さばいて串を打ったウナギを白入れ(焼く)してから蒸す関東風。4代目中村明宏さんの、一つ一つ丁寧に仕込んだ「鰻重」(吸い物またはみそ汁付き、3400円)の味わいは格別です。

ウナギが2枚半の「鰻重 特上」(4070円)のほか、刺し身や天ぷらなども楽しめる「鰻重コース」や「鰻を堪能できる鰻づくしコース」などさらにぜいたくなメニューもあります。

多くのファンに愛されるウナギの老舗「中村」

宇都宮市中央本町1の12
☎028・634・3337もしくは050・5487・3816
午前11時~午後2時(OS)
午後5時~同8時半(OS)
月曜夜、火曜休 Ⓟ17台 

割烹たかしま 宇都宮

さばきたて 風味豊かに

注文されてからさばく「うな重」

創業52年。本格的な日本料理と鮮魚を味わえる同店。宇都宮の繁華街に店を構え、昼夜問わずお客さんに愛されているお店です。

「どんなに店が混んでいても、絶対に注文が入ってからさばく」と話す代表取締役の高島強さん。同店の「うな重」(3630円)は父の代から味を守ってきた秘伝たれと、産地として有名な高知県産のウナギを使用。蒸して焼いての工程も丁寧に行うため、高鮮度で肉質はやわらかくふわふわ。さらに脂がたれに染み込みまさに至高の味です。

高島さんは「飲食店がたくさんある中で、うちを選んでくれるお客さまの期待を裏切らない仕事を心掛けている」と話します。

夜はお酒とともに味わうのもよし

宇都宮市泉町2の7
☎028・622・9099
午前11時半~午後1時半
午後5時~同10時半(土曜は夜のみ営業) 日曜・祝日休
Ⓟ4台(店から徒歩2分)

とり茂 宇都宮

食欲そそる自慢の一品

香ばしいたれの風味とウナギのうま味

「日光街道のとり茂」と呼ばれ、看板メニューの「うなぎ」と「とんかつ」などの肉料理を求めて多くのファンが足を運びます。

同店では、愛知三河一色産のウナギを使用しています。たれにこだわり、焼き方にこだわり、さらにごはんにもこだわっています。

お薦めは、香ばしく焼き上げられたうなぎの風味を味わえる「うなぎ蒲焼きセット 上」(茶そば、肝吸い、生野菜、ライス、お新香付き、3200円)。絶妙なたれの香りが食欲をそそり、うなぎのうま味が口の中に広がります。

また「うな重 上」は、茶そば、肝吸い、お新香が付いて3200円です。自慢の一品をぜひ味わってください。

日光街道沿いにある「とり茂」

宇都宮市野沢町187の2
☎028・665・4798
午前11時~午後2時
午後5時半~同7時半
第1・第3水曜、木曜休 
Ⓟあり

割烹 大山 宇都宮

こだわりの調理でふっくら

よく蒸してやわらかくし、焼き上げます
 

創業から半世紀を超える和食店。お薦めは「特上 蒲焼定食」(肝吸、小鉢、香物付き、3300円)です。

愛知県一色産のウナギは仕入れてすぐさばき、串を打ち白焼きにして保存。注文が入ってから30~40分蒸し、創業時から継ぎ足している秘伝のたれをまとわせて焼きます。身がふっくらやわらかく、土用の丑の日はもちろん、常連客に長年愛されている一品です。

店主は「素材と調理法にこだわったウナギ料理を味わって、夏を乗り切ってほしいです」と話します。「特上」の他、「上」(2750円)、「中」(2200円)も人気(価格はウナギの大きさで変動)。提供までに時間がかかるので、電話で予約をしてから来店を。

常連客などに愛される「割烹 大山」

宇都宮市西原1の4の25
☎028・633・3804
午前11時~午後2時
午後5時~同9時
火曜休 Ⓟ8台

炭火焼うなぎ・割烹 魚登久 日光

炭火で丁寧に… 極上の味

自慢のたれと紀州備長炭で焼き上げる「うな重」

110年の伝統とこだわりから生まれる極上のウナギ料理を堪能できます。静岡県吉田町川尻から直送されたウナギをしめるのは、今市の清い水。そして、紀州備長炭を使用し、1912(大正元)年の創業以来大切に守り続けてきた家宝のたれで香り高く焼き上げています。

店自慢の「うな重」(漬物、肝吸い付き、4500円)は、驚くほどやわらかいウナギのおいしさを堪能できる一品。上品な風味のたれをからめ、一串一串丁寧に炭火焼きされた風味は格別です。

また、白焼きした塩味のウナギの上に、大葉やミョウガ、ショウガを載せた「魚登久まぶし」(4800円)もお薦めです。

ウナギ料理の老舗「魚登久」

日光市今市467
☎0288・21・0131
午前11時半~午後1時半(OS)
午後5時~同8時半(OS)
月曜、第3日曜休 Ⓟ25台

みとや寿司 日光

寿司屋の絶品! うな重

秘伝のたれまで絶品の「うな重」

日光東照宮まで車で約15分。大谷川のすぐそばで、新鮮な素材にこだわった料理を提供しています。

「寿司屋のウナギと思うなかれ!」という熱い思いのこもった同店の「うな重」(4000円)。歴代の親方から受け継いだたれを継ぎ足し、うま味が存分に詰まった秘伝のたれを使用しています。

丁寧に焼き上げたウナギは香ばしく、ふっくらやわらか。秘伝のたれとの組み合わせは絶品です。

同店の店主は「寿司や本格割烹、小料理などの和食をご賞味ください。宴会の予約も承ります」と話します。

地元で愛されている「みとや寿司」

日光市今市1448の10 
☎0288・21・2280
午前11時~午後2時
午後5時~同9時 
火曜休 Ⓟあり

和食処 天幸 日光

香味良く うま味広がる

香ばしくとろけるような味わいの「うな重(上)」
 

国産ウナギを備長炭でふっくら焼き上げた「うな重(上)」(3080円)。かば焼きは創業以来継ぎ足している秘伝のたれで仕上げ、あめ色に輝く自慢の一品。

箸ですっと切れるほどやわらかな身と自慢のたれがしみ込んだごはん。京都から取り寄せている、さわやかな香りのさんしょうがアクセントとなり、ウナギのうま味が口いっぱいに広がります。

創業約65年、瀬尾に移転して50年を迎えます。天ぷらや刺し身、ウナギなどを手頃な価格で提供。気軽に和食が楽しめる店として、地元の人たちに親しまれています。東京銀座にある天ぷらの名店で修業した2代目が揚げるイカ、エビ、ホタテのかき揚げも名物です。

手頃な価格で和食が楽しめる

日光市瀬尾346の3
☎0288・21・1771
午前11時~午後2時半(OS)
午後5時~同8時半(OS)火曜休、月1回連休あり
Ⓟ20台うな源 本店 真岡

うな源 本店 真岡

甘辛濃厚だれで相性抜群

濃厚な甘辛だれが絶品の「うな重(上)ランチ」

四季折々の新鮮な素材を生かした料理を堪能できる日本料理店。純和風な店内に、季節を感じる中庭も風情があります。

お薦めは「うな重(上)ランチ」(2750円、日曜・正月・盆を除く)。宮崎や鹿児島など国内から仕入れたウナギは、その日のうちに職人がさばいて調理。国産ウナギならではの新鮮な味わいを楽しめます。

たれは甘辛、濃厚で香ばしさが漂う一品。県産コシヒカリの米も、ウナギ、たれとの相性が抜群です。

テーブル席のほか、2階には2人から利用できる座敷席や個室もあり、気軽な食事会から宴会、会合にも。うな重などのテイクアウトメニューも充実しています。

老舗ならではの落ち着いた外観
 

真岡市並木町3の99の1
☎0285・82・8003
午前11時~午後2時(OS、日曜・祝日は午後2時半)
午後5時~同9時(OS)
水曜休
Ⓟ60台