小さな工夫重ね
夏を快適に
強い日差しを遮り、日陰を作ってくれる「よしず」は夏の風物詩 ともいえる。かつては県内でも設置する家庭が多かった。
強い日差しを遮り、日陰を作ってくれる「よしず」は夏の風物詩 ともいえる。かつては県内でも設置する家庭が多かった。
本格的な夏が近づく中、今夏も電力需給のひっ迫や電気代の上昇が懸念されます。よしずやすだれ、打ち水など昔ながらの知恵も取り入れながら、小さな涼の工夫を重ね、心地よさと節電を両立させた過ごし方を考えてみましょう。
夏の節電、無理せず賢く
暑い夏がやってきます。エアコンをつければ電気代が気になり、かといって我慢をしすぎると、体調を崩しかねません。そんなジレンマを抱えながら毎年夏を乗り越えている方も多いのではないでしょうか。県地球温暖化防止活動推進センター事務局長の石濱辰郎(54)さんに、すぐに実践できる夏の節電のポイントを伺いました。
窓の外側に設置されたカーテン
まずはエアコンの使い方から
家庭内の消費電力で最も大きな割合を占めるエアコン。起動時に電力を多く使うため、節電のカギは「室温の上昇を防ぎ、ピークを抑えること」にあります。日中、室温が上がると、帰宅後の冷房がフル稼働してしまうため、外出時は特に注意が必要です。
石濱さんがすすめるのは窓まわりの工夫。すだれや日よけ、遮光カーテンで直射日光を遮るだけで室温の上がり方が変わります。「外からの熱と光を室内に入れないことが、効率よく使う第一歩」とのこと。在宅の方も、朝から室温を上げない環境づくりが節電につながります。
エアコンを掃除している様子
設定温度は「室温と湿度を見ながら」
かつて推奨された「28度設定」のような具体的な数字は、現在は示されなくなりました。体感温度には個人差があるため、室温と湿度を見ながら無理なく過ごせる温度で使うのが基本です。特に高齢者は暑さに気づきにくいため温度計での確認を、子どもは照り返しの影響を受けやすいため早めの冷房を心がけましょう。節電を意識するあまり、我慢しすぎるのは禁物で、熱中症のリスクを避けるためにも適切に使うことが大切です。
また、フィルターの清掃も大切です。汚れていると空気の流れが悪くなり、余分な電力を消費してしまいます。季節の変わり目には、特に念入りな掃除がおすすめです。
室内に設置されたエアコン
買い替えを考えているなら
今が一つのタイミング
省エネ型の家電への買い替えは、長い目で見ると電気代の節約につながります。特にエアコンについては、2027年度からメーカーが出荷する製品の省エネ基準が大幅に引き上げられることが決まっています。家電量販店などで今年から来年にかけて買い時の案内が増えることが予想されるので、価格とのバランスを見ながら判断するとよいでしょう。
また、エアコンの買い替えに対して補助金を出している自治体もあります。家電量販店で購入の相談をする際に、補助金制度についても確認してみましょう。
食品が入った冷蔵庫
冷蔵庫の節電、意外なコツとは
冷蔵庫は外気温が高いほど庫内を冷やすのに電力がかかるため、夏場は特に意識したいところです。
冷蔵庫を選ぶ際、「小さい方が省エネ」と思いがちですが、実はそうとも限りません。475~525リットル程度のサイズは、断熱材や冷媒の性能が高く設計されているものが多く、小型のものより消費電力が少ない場合があります。購入の際は、省エネ性能の表示もあわせて確認することをおすすめします。
使い方のポイントとしては、食品を詰め込みすぎないこと、壁から適切な間隔を空けて熱を逃がすことが基本。設定温度を必要以上に下げすぎないことも大切です。
栃木県地球温暖化防止活動推進センターの活動の様子
栃木県地球温暖化防止活動推進センター
栃木県地球温暖化防止活動推進センターは「地球温暖化対策推進法」に基づき、栃木県から指定を受けた「一般財団法人栃木県環境技術協会」が運営。県や市町と連携し、県民や事業者への普及啓発や、温暖化防止に取り組む団体の支援などを行っています。
(問)栃木県宇都宮市下岡本町2145-13
☎028-673-9101
わが家の「もったいない」を見つけよう
「うちエコ診断」のすすめ
タブレットを持つスーツ姿の女性
「うちの電気代、他の家と比べてどうなんだろう」「省エネはしたいけど、何から始めればいいのかわからない」。そんなふうに思いながら、なかなか行動に移せずにいる方は多いのではないでしょうか。県地球温暖化防止活動推進センターが提供している「うちエコ診断」は、そんな方にぴったりです。
「うちエコ診断」は、家庭の光熱費や使用している電化製品などのデータをもとに、省エネのポイントを診断し、具体的な対策を提案してくれるサービスです。うちエコ診断士による対面診断とウェブサービスによる自己診断があり、どちらも無料です。
診断について石濱さんは「CO₂が何キログラム減ります、と言われてもなかなかピンとこないかもしれません。でも、電気代が月に何百円、年間でこれだけ削減できますよ、という形でお示しすると、ぐっと身近に感じていただけます」と話します。
ウェブ版は気軽にチェックできるのが特徴です。スマートフォンで約5分、20項目ほどの質問に答えるだけで、自分の家の傾向と省エネのポイントが確認できます。1カ月の光熱費や普段のシャワーの使い方、車の使い方などを入力するだけで、平均との比較や簡単な対策提案が画面に表示されます。
「まずウェブ版でちょっと試してみて、もう少し詳しく知りたいなと思ったら、診断士に来てもらう形を選んでいただければ」
気軽なところから始められるのがうれしいところです。
診断後に省エネ機器の導入や住宅のリフォームを考えたい場合は、センターで相談先となる協力企業・団体も紹介してくれます。家電量販店や住宅リフォーム業者など、現在18の協力先が登録されており、診断でわかったことを実際の行動につなげるサポート体制が整いつつあります。
「うちエコ診断士による対面診断」の流れ
1
アンケートの実施
光熱費・家の広さ・使用電化製品などをアンケートで回答します。
2
診断ソフトによる診断
県の平均世帯と比較し、自宅の傾向が可視化されます。
車・暖房・冷蔵庫・給湯など、項目別にCO₂排出の内訳が確認できます。
取り組みやすく効果の高い対策が提案されます。
光熱費の削減額・CO₂削減量がレポートとして提示されます。
3
事後調査アンケートへの回答
取り組んだ対策にチェックを付けて、事後アンケートで報告します。
うちエコ診断のお申込み先
うちエコ診断士による対面診断
診断士と相談しながら、家庭ごとの省エネ対策を確認できます。
対面診断を申し込む
ウェブサービスによる自己診断
スマートフォンなどから、約5分で診断できます。
ウェブ版を利用する