【高根沢】地域全体でゼロカーボンシティー実現に向けた活動を推進しようと町は14日、スマホアプリ「SPOBY(スポビー)」を活用した取り組みを県内で初めて開始する。徒歩移動などで抑制された二酸化炭素(CO2)排出量を脱炭素ポイントとして可視化する仕組みで、ポイントは協賛企業が設定した商品などと交換が可能。町民の健康増進と環境への配慮の両立を狙いとし、普及増を目指している。(野上裕之(のがみひろゆき))  SPOBYは、スタジオスポビー(東京都中央区、夏目恭行(なつめたかゆき)代表取締役)が開発し、2022年5月にサービス提供を開始した。

 アプリで利用するのは位置情報。町民が目的地までの一定の距離(750メートル以上)を徒歩などで移動した場合、同じ距離を公共交通機関や自動車で移動した場合に排出される二酸化炭素量(CO2)が計算され、ポイントとして還元される。スタートとゴール地点が同じランニングや散歩は、対象外と認識される。

 このほか、廃食用油回収とマイボトル、コンポストの3項目を設定。廃食用油回収では、町内スーパーなどの回収コーナーで利用状況を写真撮影するとアプリが認識し、ポイントが増える仕組み。ポイントは、協賛企業が設定した商品などと交換が可能という。

 事業は、県営水力発電収入による県補助金「地域脱炭素化促進事業」を活用。町が2分の1を負担する。

 町は2003年に環境に優しい生活を実践している町民を応援する「たかねざわエコファミリー認定制度」を開始した。担当の町環境課は「エコファミリー制度も将来SPOBYに集約する。楽しくできる脱炭素ポイント活動を進めていきたい」と利用を呼びかける。今後は協賛企業を募るほか、イベント会場などで啓発普及を行いながら町民に普及させていく考えだ。  (問)町環境課028・675・8109。