気になる話題をアンケートで掘り下げる「子育てリサーチ」。3月13日から新型コロナウイルス感染対策としてのマスク着用が個人の判断に委ねられたことを受け、子どものマスク着用について無料通信アプリLINEの「はぐくもっと」登録者などに聞いた。場所によっては今後もマスクを着用させると回答した人が多く、子どもの心身への影響を気にしながらも感染対策を続けていく様子がうかがえた。

 アンケートは3月中旬に実施し、20〜60代の男女53人が回答した。同13日以降、外出先での子どもへのマスク着用について聞くと、74%が「場所によって着用」、18%が「常に着用」と答えた。マスクでの生活に慣れていることや、今なお新規感染やクラスターが発生しているため、引き続きマスクを着用させる傾向が見られた。

 「周りがマスクをしている人が多いので外しにくい」「人がいない屋外では外すように言っても感染を恐れて外そうとしない」といったコメントが寄せられた。新型コロナ感染への不安や周囲の雰囲気から、マスクを外すことに抵抗を感じているとみられる。

 誰の意思でマスク着用を決めたのかについて、保護者が43%、本人との話し合いが37%、子ども本人が17%。未就学児のいる家庭では、約9割が保護者の判断で着用を決めていたが、小学生では本人との話し合いが6割、子ども本人の判断が2割となった。年齢が上がるにつれて子どもの意思を尊重しながら判断しているようだ。

 どのような場所でマスクを着用させるか複数回答で聞くと、駅やイベントなどの人混み、電車やバスといった公共交通機関、ショッピングモールのような人の多い屋内などを選択した人が多かった。

 一方で、「表情が見えるのは子どもの成長に必要」「のびのびと遊んでほしい」との思いから、知人の家や公園などの屋外ではマスクを外してもよいと考えているようだ。

 人の多い室内などではマスクを着用させたいが、公園など屋外ではのびのびと新鮮な空気を楽しんでもらいたい。(佐野市、30代女性)

 「外して良いよ」とは言ったものの、本人が周りに顔を見せるのが恥ずかしいから今後もマスクをすると言っています。(宇都宮市、30代女性)

 感染症が怖いです。(那須塩原市、40代女性)

 息子たち自らがまだマスクをすると言っているので、しばらくは様子を見て着用させようと思っている。(宇都宮市、40代女性)

 マスクによって表情が隠れることによって、子どもの発達に影響があると聞きました。子どもの発達のためにも、マスク着用が緩和されることはいいのではないかと思います。(栃木市、30代女性)

 マスクなしで外で元気に遊ぶ子どもたちをみると、やはり良いものだと感じています。のびのびしているように見えます。(佐野市、50代女性)

 クラスターの言葉を聞く間はマスクは外せない。(さくら市、40代女性) 

 規制緩和の流れにはなっているものの、コロナウイルスに対する治療法やマスクをすることでどれくらい感染抑止になっていたのか、情報が不明瞭で雰囲気での規制緩和に対して不安があります。(下野市、30代女性)

 自分の意思で決められたらいいのですが、日本人特有の周りと同じがいいという気持ちがあり、決められずにいます。
(佐野市、40代女性)

 思春期真っただ中なので、マスクを外すのが恥ずかしいそうです。親としても気持ちが分かるので、本人の意思を尊重します。(宇都宮市、40代女性)

 マスクは、あくまでも「うつらないためではなく、感染させないためのアイテムで周りの人に対する配慮」だと考えています。ワクチンを接種していても感染しないわけではなく重症化しにくくなるだけなので、マスクを継続していこうと思いました。(益子町、50代女性)

 うっかりマスクを着け忘れたときなどに、小さい手で必死に口元を覆う姿がふびんだった。これからは思う存分笑顔を見せてほしい。(宇都宮市、30代女性)

 子どものマスク着用はきちんとできるはずもなく、感染対策としてはイマイチと思っていました。(真岡市、30代女性)

 外遊びだったり、暑かったり、本人の様子を見ながら本人と話し合いながら対応していくつもりです。(上三川町、30代女性)

 コロナの経験があり、マスクを外すタイミングが分からなくなっている。(日光市、50代女性)

 せきが出ているならマスクは着用させたいが、それ以外は必要がない。むしろこの長期間マスクを着用させられていて、してもしなくても自由と言われても外せないほどになっている子の習慣が怖い。(下野市、50代女性)

 呼吸器系の持病があり、一度体調を崩すとひどいせき込み等が出るので、マスクを着けないことに抵抗がある。(宇都宮市、30代女性)

 生まれた時から周りがマスクを着けているのが当たり前で育った子ですが、表情が分からないのが嫌なのか「ママ、マスク取って!」と言います。身体が作られている小さな子に、呼吸しにくく表情が見えないマスクは身体的にも精神的にも良くないものだと思います。(日光市、30代女性)

 早く外せる世の中になればと、普段の外出時は子どもも自分も外して外出しています。表情が見えるのは、特に子どもには大切だと思います。(真岡市、30代女性)

 登校時や人がいない屋外では外すように言っても、感染を恐れて外そうとしないので、どうすれば外せるようになるのか困っている。(宇都宮市、40代女性)

 私はもう着用しなくていいと思っていますが、通っている幼稚園の対応に従うつもりです。4月以降どうなるのか、何かしらのアナウンスが欲しいところです。(宇都宮市、30代女性)

 できることなら完全に着用させたくない(正しく着用もできないから)が、園では引き続き着用であるため子どもに申し訳ない。(宇都宮市、30代男性)