色鮮やか、新たなステージへ

ソロメジャーデビューを果たし、音楽活動を通じて新たな色や新たな人との出会いが重なっている歌心さん
ソロメジャーデビューを果たし、音楽活動を通じて新たな色や新たな人との出会いが重なっている歌心さん
Profile
歌心りえ(うたごころりえ) 那須塩原市出身。1995年に3人ユニットのボーカルとしてデビュー。2024年、韓国MBN「日韓歌王戦」への出場をきっかけにブレイク。YouTubeでは、総再生回数が累計2500万再生を超える大きな反響を呼んだ。

昨年、韓国のテレビ番組「日韓歌王戦」への出演を機に圧倒的な歌唱力と表現力で注目を集め、一躍話題の人となった那須塩原市出身の歌手・歌心りえさん。デビューから30年の今年4月、ソロメジャーデビューの夢をかなえた歌心さんに現在の心境や6月に宇都宮で開催するコンサートへの思いなどを聞きました。

―カバーアルバム「SONGS(歌)」と「HEARTS(心)」は、ビクターとエイベックスの2社から異例の同時リリースです。国内外から注目を集めている現在の心境を聞かせてください。

「『歌心りえ』という名前で、まさかCDまでリリースできるなんて夢にも思っていなかったです。こんなストーリーが私の人生に待っていたんだと、盛り上げてくれた韓国の方にすごく感謝しています。私にとって第二のふるさとは韓国です。いろんなメディアに取り上げていただいて、今まで知られていなかった私を知ってくれて、皆さんの応援があったからこそですし、感謝しかないですね」

家族の応援受け

―新たな一歩を踏み出された歌心さんの心境をASPO(アスポ)のリニューアルに重ね合わせています。新境地を歩んでいく上で大切にしていきたいことは。

「オーディションもそうでしたけれど、新しいことに挑戦する時には、その先が見えず少し恐いですよね。自分が思っていることが描けるのかも分からない。ただ、そこに踏み込む勇気があれば、新しいステージが出来上がって新しいご縁がある。
 ライブに来てくれた同じ50歳の方が『りえさんの歌が励みになって、もっと私もできるという力になりました』と言ってくれたのが、さらに私の励みになりました。 『諦めていたものをもう一回やり始めました』という声も聞き、新しいことに挑戦する気持ちって大事。年齢じゃなく、幾つになっても『やろう』と思った気持ち、目標に到達しなくても挑戦していくことがすごく大事だと思います」。

―「歌心」というお名前に込めた思いは。

「『歌は心』をモットーにしていたからこそ、生まれました。ちょっと演歌歌手っぽいけど、気に入っています」

 

「感謝」と「挑戦」忘れず

地元でもある本県でのコンサートを楽しみにしている歌心さん
地元でもある本県でのコンサートを楽しみにしている歌心さん

―歌手を目指したきっかけを教えてください。

 「母が2歳上の姉と私にピアノを習わせてくれました。声楽もピアノも教えてくれる先生に習っていたので、音楽はいつも近くにありました。
 もう一つは、おじいちゃんが日本の歌のレコードをよくかけていました。すごくありがたかったのは、ラジオでJポップが流れるとカセットにとっておいてくれて、歌手名や曲名をインデックスに全部書いておいてくれました。それを棚から選んでよく聞いていました」

いくつになっても、目標に届かなくても挑戦することが大切と話す歌心さん
いくつになっても、目標に届かなくても挑戦することが大切と話す歌心さん

日本語の大切さ

―1995年のデビュ―から30年。挑戦をし続ける原動力は。

 「シンプルに歌が好きっていうところが大きい。いろんな楽曲を歌ってきて、原点として日本の歌、日本語の大切さをすごく思います。今回韓国で歌わせてもらって、よりそれが強くなりました。
 そしてやはり、家族があったからこそだと感じています。ずっと応援してくれた母、姉、父に背中を押してもらったことです。娘もすごく喜んでくれています。私が緊張した時には『ママ、いつも通り歌えばいいんだよ』と励ましてくれます。G7広島サミットで歌った時も、ギューッと抱きしめてくれました」

―弊紙タイトル「ASPOPalette(パレット)」は自分の好きな色(個性)で自分らしい未来を描いてほしいとの願いが込められています。歌心さんにとって自分らしくある上で大切にしていることはありますか。

「昔から母に言われている言葉なんですけど『周りの人への感謝を忘れないでね』という言葉です。また、母は生け花が大好きで、岡田茂吉さんの『美(うるは)しき花に憧(こが)るる人こそは花にも似たる心持つなれ』という和歌があるのですが、その言葉をすてきだなと思っています」

―6月14日には宇都宮市文化会館でコンサートがあります。地元でのコンサート開催への思いを聞かせてください。

「栃木で、宇都宮のあの大きなホールでできるというのはすごくプレッシャーでもあるのですが、そこがスタートで本当に良かったと思っています。デビュー当時から応援してくれている方たちにも来てもらえたらうれしいですし、『ただいま』と言ってそのステージに立ちたいと思います。アルバムの好きな楽曲を一緒に歌って、楽しい時間を共有できればすごくうれしいです」

声がある限り歌い続けていきたいと語る歌心さん
声がある限り歌い続けていきたいと語る歌心さん

いろんな「色」を

―新たに生まれ変わるアスポの読者へメッセージをお願いします。

「栃木を離れて、あらためてふるさとの良さを思っています。自然豊かで、おいしいものも温泉も、観光する場所もたくさんあります。帰って自然の中に身を置くと、すごく心地がいいし気持ちがリフレッシュされます。
 私も今、新しい色が入ったり新しい出会いがあるとまた違う色が加わったり、そこでいろんな化学反応があっていろんな色ができてくると思うんですね。紙面を読んで『こんな場所があるんだ』という発見があって、またいろんな色がインプットされていくと思います。私もその一つになれればいいなと思いますし、音楽を通じて皆さんと〝色の交換〟ができていけたらいいなと思っています。
 この声がある限り、私は歌い続けていきたいと思います。たくさん栃木にも行けるように頑張ります。行った時にはぜひ声をかけてください」

歌心りえ Sing a Soul in 宇都宮
6.14 sat 15時開 演宇都宮市文化会館大ホール
S席/5,000円 A席/4,000円 B席/3,000円
[チケット販売]
(電話・窓口)栃木県総合文化センタープレイガイド TEL.028-643-1013
(電話・窓口)宇都宮市文化会館プレイガイド TEL.028-634-6244
(WEB)イープラス https://eplus.jp/
※チケットは完売している場合があります。各プレイガイドにお問い合わせください。