1917(大正6)年の馬頭尋常高等小学校。生徒は和裁を学んでいるように見える(那珂川町教育委員会提供)

 小学校卒業後、実家から4キロほど離れた村長さんの家に住み込みで奉公に入り、ご新造さま(奥さま)に和裁を教わりました。2年ほどの間のことです。

 家から8キロは離れた高等小学校(現在の中学1、2年に相当)に通うのが難しかったのと、「将来夫に先立たれても子育てに困らないよう、手に職を付けた方がいい」という父の考えがあってのことでした。