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夜への「憧れ」と「畏怖」に引かれ ブックカフェに自著を並べる作家 怪談の可能性探し続け

夜に見つめる 第3部「交差」②

11:30

 宇都宮市のブックカフェ「KMGW BOOKS(カマガワブックス)」の本棚を眺めていると、異彩を放つ一角があった。

 「実話異聞 狐火(きつねび)怪談」「栃木怪談」-。個人が有償で棚を借りるシェア型書店の店内で、自著を並べている「棚主」の一人が高根沢町在住の作家松本(まつもと)エムザさん(57)。3月中旬、午後6時、店で松本さんと待ち合わせた。 

 

 

 「四谷怪談」や「牡丹灯籠」などに代表される古典怪談の舞台はたいてい夜。松本さんに夜と怪談が結び付く理由を尋ねると「そうですね…」と少し考え、「夜に対して憧れと畏怖する心がある。人間にとって二面的に引きつける力があるからではないでしょうか」と静かに語った。