イベントから一夜明けた16日には、県内の土産物屋や観光名所に多くのファンが訪れた。ベルテラシェ大谷にある体験館の担当者高内麻八(たかうちまや)さん(62)は「こんなのはじめて」と驚きの声を上げた。高内さんによると、午前中からカエルの絵付け体験の問い合わせがあり、閉店間際まで来客が続いた。同じ紫のバックを持つ人が立て続けに来店したため共通点に気付き、来店客からイベントがあったことを知らされたという。

高内さんは「しるこさんの影響力の強さを実感した。遠方から来る人も多かったので、これをきっかけに全国へ大谷石の魅力が広がってくれたらいいなと思います」と喜んでいた。
イベントでお土産としてファンに渡された商品を求める人も多かった。ギョーザと恐竜ステゴサウルスを掛け合わせた陶器のキャラクター置物「ぎょうざうるす」もその一つ。置物の商品化や販売を手がけている宇都宮市大通り3丁目の酒井商店では、お土産として紹介された商品が1日で1カ月分が売れるほどの人気ぶりを見せ、通販では売りきれる商品が出るほどの反響があった。

同店の製作販売担当者によると、この日はちょうどぎょうざうるすの新作発売日ではあったが、普段より来客数が多く、ファンなどから、イベントやしるこさんの存在を聞き知ったという。担当者は、「来店したファンの人たちの礼儀正しさや優しさに驚いた。『コラボしてほしい』と言ってくれる人もいて、うれしかったです」と笑顔を見せた。
今回のツアーで全国各地から集まった「紫の襲撃」の影響は大きかったようだ。栃木県の魅力発信の観点からも、今後のしるこさんの活躍から目が離せない。