7回、右前に適時打を放つ国学栃木の椿=清原球場

 第75回秋季県高校野球大会(下野新聞社など後援)第4日は16日、清原球場ほかで2回戦7試合を行い、国学院栃木、文星芸大付、宇都宮南などが3回戦に進出した。

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 初戦を迎えたシードの国学院栃木は宇都宮商に序盤で最大10点のリードを許す大苦戦。八回に追いつき、延長十三回タイブレークの末、13-12でサヨナラ勝ちを決めた。同じくシードの文星芸大付は二回に一挙8点を奪う猛攻で五回コールド勝ち。宇都宮南は延長十一回に代打山越恵作(やまこしけいさく)がサヨナラ適時打を放ち、5-4で足利工に競り勝った。

 大会第5日は17日、同球場ほかで2回戦の残り8試合を行い、シードの白鴎大足利、足利、栃木工、青藍泰斗が初戦を迎える。

夏王者、思わぬ苦戦 国学院栃木

 最大10点差をひっくり返す大逆転劇を演じた国学院栃木。3打点を挙げ反撃の口火を切った原野泰成(はらのたいせい)主将は「一度に大量得点はできない。点を積み重ねて追いつこうとした結果」と試合を振り返った。

 言葉通り、五回以降加点し続け、延長で制したのはさすがの底力だ。七回以降は登板予定ではなかったというエース盛永智也(もりながともや)が無失点に抑え、最後は椿秀太(つばきしゅうた)がサヨナラ適時打を放ち勝負を決めた。

 ただ、思わぬ苦戦だったのは事実だ。柄目直人(つかのめなおと)監督は「甲子園後のチームづくりの難しさを痛感した。勝って良かったではなく、この試合を良い経験にしなければ」。椿は「甘いところを突き詰めていきたい」と気を引き締め直した。