後半35分、栃木シティFCのFW吉田が強烈なシュートを放つ=CFS

 サッカー関東リーグは25日、各地で後期最終節を行い、1部首位の栃木シティFCは栃木市のシティフットボールステーション(CFS)で2位の東京ユナイテッドFCと対戦、1-1で引き分けた。通算成績は11勝4分け3敗の勝ち点37で、前身の栃木ウーヴァFC時代を含め2年ぶり3度目の優勝を決めた。

悲願のJFLへ決意新た

 栃木シティFCが悲願のJFL昇格へ向けて大きなハードルを越えた。東京ユナイテッドFCに1-1と引き分けての頂点。野田卓宏(のだたかひろ)主将は勝ち切れなかった悔しさをにじませつつも「チーム全体で勢いを持って戦うことができた」とリーグ戦を総括した。

 「最初の10分で2点取りにいこう」(今矢直城(いまやなおき)監督)と気合を入れて臨んだ最終戦。優勝条件は引き分け以上だったが、チーム全体で「勝って優勝する」という意気込みだった。

 しかし試合は苦しい展開を強いられた。FWの吉田篤志(よしだあつし)、戸島章(としまあきら)を中心に何度もゴール前に攻め込むが好機を決め切れず。「動きが硬かった」と戸島。前半42分には先制も許した。

 苦しい展開の中、36分に試合が動く。DF阿部巧(あべたくみ)の前線への絶妙なパスに、相手に競り勝った吉田がシュート。相手DFに当たったボールを「こぼれてくると思っていた」と走り込んだ戸島が決めて同点とした。

 スタートが出遅れた今季。初勝利を挙げたのは5月の前期第4節だった。それでもここまで勝ち上がることができたのは「選手たちが試合を楽しんでいたから」と今矢監督。次なるステージに向け「JFLにふさわしいチームになるため、再び油断なく練習に打ち込んでいくだけ」と気を引き締めた。