栃木署跡地に設けられた観光交流拠点

 栃木市職員やコンサルタント会社社員らによる官民連携のまちづくり組織「ウズマクリエイティブ」はこのほど栃木市室町の栃木署跡地の一部に観光交流拠点を設置し、その効果を調べる実証実験「Corner(コーナー)」を開始した。同署跡地の活用策の一環で、23日までの期間限定。跡地全体がどのように開発できるのかを探る。

 同署跡地は5144平方メートル。市が2008年に栃木県から取得した。市中心部の栃木駅から蔵の街大通りへ向かう途中に位置し、駐車場などとして活用されてきた。

 ウズマクリエイティブは「街なかの広い土地を活用しよう」と、昨年まとめた30年の街の将来像を描くプロジェクト「ウズマクリエイティブ10年構想」に基づく活動として観光交流拠点を設置した。

 拠点は全体の1割程度に当たるスペースを使い、テーブルやベンチを設置。嘉右衛門(かうえもん)町のみそ工場で使われた大きなたる、巴波(うずま)川の遊覧船の実物なども展示し、市内の観光スポットをPRしている。週末にはキッチンカーが出店するほか、クライミングの体験コーナーも設ける。

 期間中は拠点の利用者へのアンケートを実施している。観光客にはビーコン(電波受発信器)を持って街歩きをしてもらい、拠点があることで人の動きがどう変わるのかなどを調べる。

 良好な結果が得られれば、民間事業者などのニーズに応える拠点として敷地全体を活用する方針。ウズマクリエイティブの義達祐未(よしたつゆみ)さん(37)は「より多くの利用者の声を頂きたい」と話している。