ミツトヨフーズの「豆乳キャラメル生サブレ」

「豆乳キャラメル生サブレ」を持つ落合次長(左)と飯塚代表=那珂川町

ミツトヨフーズの「豆乳キャラメル生サブレ」 「豆乳キャラメル生サブレ」を持つ落合次長(左)と飯塚代表=那珂川町

 ゆば製造大手のミツトヨフーズ(那珂川町健武(たけぶ)、加納孝文(かのうたかふみ)社長)は12日までに、製造工程で残る豆乳を活用した「豆乳キャラメル生サブレ ソイサブロウ」を開発し、県内の道の駅などで販売を始めた。同社が菓子を販売するのは初めて。

 ゆばは豆乳を煮詰めてできた表面の膜を引き上げてつくるが、豆乳が残渣(ざんさ)として出るため、処理後に廃棄していた。フードロス削減に向け2020年ごろから再利用を研究する中、最後に残る豆乳には甘みがあることに着目。煮詰めて生キャラメル化にできることも分かった。

 その後は地元の和洋菓子店「千年屋」(同町馬頭、飯塚健人(いいづかたけと)代表)の協力を得て、日持ちする土産物商品の開発を進めた。最終的に、ゆばを煮詰めてできた生キャラメルをサブレ生地で包んで焼き上げた「生サブレ」が完成した。

 飯塚代表は「豆乳をキャラメルにすると、原料が豆乳と分からない。ヘルシーさも打ち出せる」と評価する。商品名「ソイサブロウ」は「ソイ=豆」「サブロウ=サブレ」から名付けた。5枚入りで価格は1380円。

 ミツトヨフーズの落合昭文(おちあいあきふみ)次長は「地元産業をけん引していきたいという思いがあり、地元との連携を考えてきた。今回を機にこうした取り組みを進めていきたい」と話している。