サイレンを鳴らして出動する宇都宮市消防局の救急車=9日午後、宇都宮市大曽2丁目

 インフルエンザや新型コロナウイルスの感染者が拡大する中、県内の救急医療の逼迫(ひっぱく)度が増している。高齢者や持病のある人らが重症化して病院のベッドは埋まり、宇都宮市では年末年始に患者の搬送先がすぐに見つからない「救急搬送困難事案」が前年の同じ時期の約2倍に上った。コロナ禍と同様の状況が起きており、本県の救急医療体制の脆弱(ぜいじゃく)さが改めて浮き彫りになっている。