若者が闇バイトに応募し、強盗や特殊詐欺の実行役となる事件が首都圏などで後を絶たない。県内では益子町で闇バイトを介した住居侵入未遂事件が発生。逮捕、起訴された男女は18日までに、有罪判決を受けた。闇バイトの「リクルーター」は、交流サイト(SNS)で高額報酬をうたい実行役を募集する。実態を探ろうと、本紙記者がスマートフォンで接触を試みた。秘匿性の高い通信アプリで「稼ぎたいなら腹をくくって」「捕まらない」と説得するなど、身近に潜む勧誘の危険が浮かんだ。

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 2024年12月。X(旧ツイッター)で「ホワイト案件」と検索すると、闇バイトに注意を促す警察庁の警告文が表示された。「高収入」で調べると警告文は出ず、「日給15万円」「即日払い」などの他、「闇バイト」と書かれた投稿が複数出てきた。その中から、具体的な仕事内容を示さず、高収入をうたったアカウントをフォローした。

 「案件紹介をしています。高収入で、即日払い」

 その日のうちに一つからメッセージが届いた。仕事を尋ねると、秘匿性の高い通信アプリ「シグナル」に誘導された。年齢や職業などを聞かれ、メッセージでのやりとりが続いた。