天神祭で5年ぶりに行われた菓子まき

 【大田原】湯津上の威徳院は11日、厄よけを祈願する天神祭を執り行った。

 同寺は二社一寺の形態で、天神宮と富士権現も管理する。学問の神様・菅原道真(すがわらのみちざね)を祭る天神宮は、同寺から北に約600メートルの場所にあり、例年2月11日に祭りを行う。

 ほら貝を吹く副住職に続いて稚児や関係者らが列を作って遊歩道を進んだ。加持祈祷(きとう)を行った後、新型コロナウイルスの感染拡大防止のため中止していた菓子まきを5年ぶりに実施。集まった人たちはわれ先にと、まかれたスナック菓子やまんじゅうに手を伸ばしていた。

 湯津上小3年益子心愛(ましこここね)さん(9)は袋いっぱいの菓子を手に「1週間分はある」と笑顔。金丸小4年諏合柚希(すごうゆずき)さん(10)も目当てのカップうどんを手に入れて「うれしい」とはしゃいでいた。

 青龍寺弘範(しょうりゅうじこうはん)住職(61)は「厄を菓子になぞらえて奉納し加持祈祷で善果に変えるという菓子まきの意味を知って、味わってほしい」と話した。