エスカレーターに設置された盗撮防止の鏡=12日午後、JR宇都宮駅

 盗撮対策としてJR宇都宮駅と県警は12日、同駅北口の上りエスカレーター横の壁に、鏡を設置した。利用者が背後の不審な動きを警戒できるとともに、盗撮犯に「見られている」という意識を持たせる狙いがある。県内のJR駅構内に設置するのは初めて。

 「見てるぞ、盗撮犯」と書いたA2サイズのポスターに、鏡を貼り付けて掲示した。鏡は「ミラーレール(見らーれーる)」と名付け、縦、横各40センチ。県警人身安全少年課の大渕美湖(おおぶちみこ)人身安全対策指導官は「つい鏡を見てしまう人の心理を利用した試み。官民が連携して取り組みを推進し、地域犯罪の抑止力を高めていきたい」と力を込めた。

 同駅の北野谷伸一(きたのやしんいち)駅長は「駅で起こり得る犯罪の防止が図れれば」と被害抑止に期待を込めた。

 盗撮防止のための鏡の設置は全国的に広がっており、県内の他の駅や商業施設などでも検討されているという。