【宇都宮】フリースクールや学童保育的な機能などを持つ砥上町の子どもの居場所「TAKUWAERU(タクワエル)」はこのほど、ユニバーサルデザイン(UD)の国際的デザイン賞「IAUD国際デザイン賞2024」で銅賞に輝いた。
同デザイン賞は、一般財団法人国際ユニバーサルデザイン協議会(IAUD)の主催。UD活動の実践や提案を行っている団体、個人を毎年表彰する。今回は9カ国36件の応募があり、大賞3件、金賞7件、銀賞6件、銅賞11件を選んだ。
同施設は木造2階建て、延べ床面積97・9平方メートル。日本財団の「子ども第三の居場所」事業に採択され、23年秋に開所した。コンサルティング事業などの一般社団法人「Future Grip(フューチャーグリップ)研究所」(岩曽町)が運営し、学習支援や体験活動などを行っている。
市出身の建築家原正彦(はらまさひこ)さん(43)=埼玉県=が設計した。ネオバロック様式に木をふんだんに取り入れた、ゆらぎと温かみのある造り。建物入り口は、隣家と視線が交わらないよう向きを工夫した。
今回は「細部まで配慮が行き届き、支援を必要とする子どもたちのための環境づくりを目指す、繊細な共同作業がうかがえる」とし「明らかにニーズをカバーしている」などと評価された。
原さんは「大変光栄」。同研究所などでつくるエデュケアライズグループの山村達夫(やまむらたつお)CEO(61)は「受賞を励みに一層事業を充実させていきたい」と話した。