任期満了に伴う佐野、さくら市長選、佐野市議選は6日告示され、6市町長選と3市町議選が行われる県内の「ミニ統一地方選」がスタートした。佐野市長選は再選を目指す現職と新人4人が立候補を届け出て、2005年の合併以来最多となる5人による争いとなった。佐野市議選は定数24に対し28人が立候補した。

 佐野市長選に立候補したのは届け出順に、いずれも無所属で、現職の金子裕(かねこゆたか)氏(62)、いずれも新人で元市議の鈴木靖宏(すずきやすひろ)(64)、横井帝之(よこいただゆき)(51)の両氏、元県議の早川桂子(はやかわけいこ)氏(69)、会社社長の福本繁幸(ふくもとしげゆき)氏(58)の計5人。

 市長選は1期目の市政運営が問われ、継続を訴える現職と刷新を主張する新人4人が激しく競う。

 金子氏は午後2時、同市大橋町の駐車場で出陣式を行った。自民党県連の木村好文(きむらよしふみ)幹事長や公明党県本部の野澤和一(のざわかずいち)代表らが出席し、金子氏は「厳しい選挙だが、勝つことで新たな市を皆さんと共につくりあげたい」と決意を語った。

 鈴木氏は正午、同市植下町の選挙事務所で出陣式を行い、岡部正英(おかべまさひで)前市長や地元選出の県議、市議が駆け付けた。「佐野市に住んで良かった、暮らして良かった(と思える)環境づくりが急務だ。市のリーダーとして取り組む」と訴えた。

 横井氏は午前11時、同市堀米町の選挙事務所で出陣式に臨んだ。少子化に歯止めがかからない現状を憂慮し、子育てや教育支援の充実を強調。「クリーンで誇りある笑顔いっぱいの佐野市を、皆さんとつかみ取りたい」と熱意を込めた。

 早川氏は午後3時、同市高萩町の選挙事務所付近で出陣式。駆け付けた県議らを前に「佐野は伸び代がたっぷりで、発展できる要素がある。女性ならではの発想力で、市民の皆さんが求める施策を必ず形にしていく」と宣言した。

 福本氏は午前9時50分、同市若松町の佐野駅前噴水広場で第一声。少子化問題、災害対策問題、就職問題などに触れ「子どもを支えるために、まずは親を支える策を講じる」「災害時に両毛地域が助け合える体制を整える」と強調した。

 投票は13日、市議選と共に市内55カ所で行われ、即日開票される。