茂木町が観光資源として整備した未成線「長倉線」を歩く春のツアーが12日、真岡鉄道の茂木駅から終点となる河井の下野中川停車場跡までの約6キロで行われた。約10人の参加者は道中、映像などで歴史を学びながら幻の鉄路に思いをはせた。

大峯山トンネル内に映し出された建設当時の映像に見入る参加者=12日午後0時35分、茂木町小井戸
ツアーは町が設立した「もてぎニューツーリズム」が主催し4年目。参加者らは滝田隆(たきたたかし)町商工観光課長をガイド役に同駅を出発し、「拱橋(きょうきょう)」と呼ばれる遺構などの説明を受けながら終点を目指した。この日のために開放された大峯山トンネルでは壁面に歴史を伝える映像が流れ、参加者は真剣に見入っていた。
友人と初めて参加した宇都宮市細谷町、渡辺敦子(わたなべあつこ)さん(58)は「丁寧な説明で当時の情景が手に取るように分かった」と満喫した様子だった。
春のツアーは13日も行われ、紅葉などを楽しむ秋のツアーは10、11月に予定されている。