大相撲の春巡業「宇都宮場所」が18日、宇都宮市の市体育館(ブレックスアリーナ宇都宮)で行われた。「満員札止め」となる約4500人が駆け付け、横綱豊昇龍や宇都宮市出身の十両若ノ勝らの力強い取組に熱い声援を送った。

大勢の来場者の前で披露された土俵入り=18日午後1時30分、宇都宮市元今泉5丁目、森田大地撮影
宇都宮は初代横綱明石志賀之助(あかししがのすけ)の生誕地で、市内での巡業は6年ぶり。この日は公開稽古(けいこ)に始まり、県内の相撲少年の立ち合い体験、相撲の禁じ手をユーモアたっぷりに披露する「初切(しょっきり)」など、本場所では見られない出し物で来場者を楽しませた。
取組で、凱旋(がいせん)の若ノ勝は突き出し勝ち。県産イチゴ1パック半を食べて挑んだといい「(歓声を受け)本当にうれしいし、ありがたい」と感謝した。

宇都宮場所で取組に臨む宇都宮市出身の若ノ勝(下右)
豊昇龍と大関大の里による結びの一番は、すくい投げで豊昇龍に軍配。矢板市出身の序二段千代福、那須烏山市出身の三段目小力は共に寄り切りで勝った。

寄り切りで相手を下す矢板市出身の千代福(右)
息子に招待してもらい親子3人で観戦した宇都宮市下小池町、青山愛子(あおやまあいこ)さん(75)は「最高です。若ノ勝のファンになった。これから応援したい」と話していた。

寄り切りで相手を下す那須烏山市出身の小力(右)