自動車部品などを製造する島田製作所の工場=4月下旬、足利市田中町

 トランプ米政権が輸入自動車への追加関税を3日に発動してから、間もなく1カ月となる。県内の自動車部品メーカーは顧客から注文が減少する可能性を示唆されるなど、今後の影響に不安を募らす。県は県内企業800社超に現状の影響や今後の懸念などの調査を実施。内容を精査し、必要な支援策につなげる考え。赤沢亮正(あかざわりょうせい)経済再生担当相は30日に渡米し、米政府との第2回交渉に臨む。「朝令暮改」のトランプ大統領に翻弄(ほんろう)される中、県内企業や関係機関は交渉の行方を注視し、最善策を模索している。

 乗用車のモーターやトラックのエンジン関連など幅広い自動車部品を手がける島田製作所(足利市田中町)。取引先からは「一部の製品が関税対象となるため、発注が減るかもしれない」と連絡があった。

 島田将光(しまだまさみつ)社長は「影響がどれほど広がるか見えない。先行きが不透明なのが一番つらい」と“トランプ関税”発動後の1カ月を振り返る。