県は14日、国民生活基礎調査の調査員を名乗って個人情報を聞き出そうとする不審事案が発生したと発表した。県内では警察官や厚生労働省の職員をかたって個人情報を聞き出す電話も相次いでおり、県や県警が注意を呼びかけている。
県健康増進課によると、11日夕、県内の一般住宅に調査員を名乗る男女2人が訪れ、住民から世帯主や世帯人数などを聞き出そうとした。住民が身分証の提示を求めたところ、2人は応じずに去っていった。
不審に思った住民が、13日に県に問い合わせた。2人は調査員証のようなものを首からかけていたが、住宅がある地域は調査対象外だった。県は調査員に身分証提示の徹底を改めて周知するほか、ホームページでも注意喚起する。
県警に同様の問い合わせはないが、警察官や厚労省職員などを名乗って個人情報を聞き出そうとする不審電話に関する相談は、連日あるという。
県警生活安全企画課は、すぐに答えずに身分証で所属や名前を確認する必要性を強調。「家族などと相談した上で、名乗ってきた組織に電話し確認することが大切」としている。