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 宇都宮市道場宿町の鬼怒川左岸で17日、出水期に備える第73回利根川水系連合・総合水防演習が行われ、市消防団、県警、陸上自衛隊などから約5千人が参加した。雨の降る中、水防や救出・救護の実践的な訓練が繰り広げられた。

降りしきる雨の中、総合水防演習で行われた救出・救護訓練=17日午後、宇都宮市道場宿町
降りしきる雨の中、総合水防演習で行われた救出・救護訓練=17日午後、宇都宮市道場宿町

 1947年のカスリーン台風を教訓に、利根川水系5県の持ち回りで毎年行われている。今回は国土交通省、関東1都6県と市の主催。県内では新型コロナ禍を経て6年ぶり、市内では11年ぶりの開催となった。

 水防訓練では清原中の生徒らによる土のう作りや、堤防の漏水、越水などへの対処工法を実演。鬼怒川の氾濫を想定した演習では、水没した車や家屋に取り残された被災者をボートなどで救出し、応急手当てする訓練が行われた。

総合水防演習の水防訓練で行われた土のう作り=17日午前、宇都宮市道場宿町
総合水防演習の水防訓練で行われた土のう作り=17日午前、宇都宮市道場宿町

 演習の総裁高橋克法(たかはしかつのり)国交副大臣は「訓練以上の成果は出ない。地道な積み重ねが非常に大事だ」と強調。福田富一(ふくだとみかず)知事は「訓練を通じて防災意識を高め、何をすべきか改めて考える機会につながればいい」と話した。