「福田さんが庁議で言ってたよ」。ある日の栃木県職員の会話。この福田さんは福田富一(ふくだとみかず)知事(72)を指す。県庁では職員のコミュニケーションを円滑にするため、役職や年齢にかかわらずお互いを「さん付け」するよう推奨しており、知事と50歳ほど年が離れた若手が面と向かって「福田さん」「富一さん」と呼んでも礼節に反しない。隣の群馬県の山本一太(やまもといちた)知事も自ら「一太さんと呼んで」と促し、企業でも「さん付け」の動きが広がっている。どんな効果があるのか、実践する職場を取材した。

県庁内の打ち合わせスペースで話し合う職員たち。役職を問わず「さん付け」が推奨されている=宇都宮市塙田1丁目
県庁での発端は、職員から業務改善案を募る「県庁スマートワーク・アワード2022」だった。さん付けの提案がグランプリに選ばれ、試行期間を経て2023年4月に本格的に実施となった。強制はせず、実践するかどうかは個人に委ねられている。
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