賃貸情報検索サイトを運営するCHINTAI(東京都)は、首都圏在住の18~39歳の未婚女性が「一度は住んでみたい憧れの街(駅)」をランキング形式で発表した。栃木県では宇都宮駅が37位に入り、前年のランキング圏外から順位が急上昇。同社の「注目駅3選」にも選ばれた。若年女性の県外流出が深刻な栃木県にありながら、宇都宮が注目されている理由とは-。同社を取材したところ、県南地区の“あの街”の女性人気も高まっていることが判明した。

同社によると、関東1都6県在住の18~39歳の未婚女性を対象に、インターネットのアンケートで(1)一度は住んでみたい憧れの街(2)その理由(3)実際に住めると思うか-の3点を聞いた。498件の回答を基にランキングをまとめた。調査日は5月1日。
上位は「絵になる街」
まずは上位の街を確認しておく。1位は2年連続で横浜となり、2位は東京、3位は前年2位の吉祥寺だった。同社によると、共通するのは「日々の暮らしそのものが絵になる街」である点。通勤利便性や家賃などではなく、「街の雰囲気や空気感、自分らしく心地よく過ごせるかどうかが憧れの基準」「自分の価値観で憧れの街を選ぶ傾向が強まっている」だという。
ベストテンには恵比寿や中目黒、代官山といった家賃相場が高めな都心の街に加え、鎌倉や大宮、舞浜といった郊外の街も入った。

栃木県の街は初のランクイン
大幅に順位を上げた「注目駅3選」は11位の神奈川、33位の大船、そして37位の宇都宮だった。大船と宇都宮は昨年は100位以下からジャンプアップ。宇都宮は、北関東では高崎駅と並び最も順位が高かった。21年、24年の過去2回も含め、栃木県の街が「憧れの街」ランキングで100位以内に入ったのは初めて。
憧れの街に宇都宮を選んだ理由については「街の雰囲気が好き」「自然や公園が多いから好き」といった回答が寄せられたという。同社は「都心から距離があるものの、新幹線の利用で通勤できる可能性や、地元で完結する暮らしやすさから注目が高まった」と急上昇の背景を分析する。

「住みたい街」ではない?
しかし、同時発表された別の「住みたい街ランキング2025首都圏版」では、100位以内は1都3県(東京、神奈川、埼玉、千葉)の駅が独占。宇都宮はランキング圏外に沈んだ。
宇都宮は「憧れの街」だが、「住みたい街」ではない-。これは一体どういうことなのか。記者が疑問をぶつけると、同社メディア&マーケティンググループの工藤佳奈(くどうかな)マネージャーが丁寧に説明してくれた。
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