発がん性が指摘される有機フッ素化合物(PFAS)が国の暫定指針値や目標値を超えて検出される事例が栃木県内で相次いでいる。これまでに宇都宮、真岡、下野各市の井戸など25カ所と水道水2カ所で超過が確認された。自治体は水道水利用への切り替えを住民に勧め、浄水を強化するといった対策を取るが、具体的な健康リスクが解明されておらず、どこまで対策すべきかという法的根拠も不明確な現状に苦心する。県内で初検出されてから7カ月が経過し、新たな環境問題に対する手探りの対応が続く。